2004頃より、E&Aの主催するミロンガではブエノスに習いコルティーナを導入しているわけだが、当時、日本のミロンガでコルティーナなんてものは皆無。どこのタンゴイベント会場へ行っても区切りなくタンゴをかけっぱなしにしているものをミロンガと呼んでいた。その時にできた暗黙のルールが「同じ人とは2曲踊る」というもの。コルティーナという区切りがないので、だいたいそのくらいで・・・という曖昧なものだった。 なので、ミロンガとしてのメリハリがなく、今で言うプラクティカ(練習会)状態だったのを覚えている。
今でこそ何処のミロンガへ行ってもコルティーナが導入されており、そのよくできたシステムを上手に使って楽しんでいる方も多くなったが、導入当時は、賛否両論どころか、コルティーナ反対派のほうが断然多く、散々文句を言われたものです。
「時間の無駄」「ブエノスかぶれ」「日本人には日本人のミロンガがある」など、イベントの度に数件のクレーム。まあ、全部無視しましたけど(笑)。 それはさておき、本題に入りますが、ミロンガ、及びコルティーナの仕組みについて説明しよう。
簡単に説明すると、ミロンガでかかる曲は数曲ずつまとめられており(E&A ミロンガでは4曲)、それを区切る形でタンゴではない曲(1分未満)、コルティーナがかかる。そしてここが重要なところなんですが、一度踊り始めた相手とはコルティーナがかかるまで踊るということ。つまり、最初から踊れば4曲、二曲目から踊れば3曲、三曲目から踊れば2曲、四曲目から踊ると1曲のみ。ということになる。逆にコルティーナがかかっていないのにセパレートするのはナンセンスということになるわけです。 男性は特にこれらを意識して、今が何曲目だかということを把握しておく必要があるのです。
E&Aミロンガを例に、分かりやすく流れを書き出すとするならば
<1曲目>
男性は踊る女性を探して目で合図するなり、声をかけるなりする。女性はなるべく顔をあげて誘われやすい雰囲気を作る。ここが一番熱い時間帯。ここで踊ることが決まった相手とは4曲続けて踊る覚悟が必要。
<2曲目>
ここから踊る相手とは3曲。まだまだ相手を探すには十分な時間帯。
<3曲目>
ここから踊る相手とは2曲。ギリギリセーフ。
<4曲目>
ここからだと、1曲でセパレートしてしまう事になるのでむしろ誘わない方がベター。
というのも、コルティーナの間も女性を解放せず、そのままフロアへ残り次のタンダへ持ち込もうとする「無理矢理コンティニュー野郎」となる可能性があります。もしここで誘われてしまった女性も「次のタンダからでいいですか?」と言えれば完璧。
<コルティーナ>
まず基本的な事ですが、コルティーナで踊っちゃうのは相当カッコ悪いのでやめましょう(笑)。
ここで踊っていた相手とはセパレートするのがスマートなミロンガの遊び方。いつまでも同じ相手とフロアに立ちつくしてはいけません。 そして、1曲目へと戻り、新しい出会いの始まりとなるのです。
このようなミロンガの流れをより多くの人が意識できるようになれば、日本のミロンガはもっと面白くなると思います。