ユーラシアウァッチ:ロシアから見る世界情勢

ロシアは一帯一路の地政学的要所。米中対立や中東対立のキープレイヤー。マスコミのロシア情報は貧しい。その致命的穴を埋める。

ベラルーシからタジキスタンへのトラクター輸出が二倍に 関税撤廃が後押し

2020-04-16 13:39:15 | 一帯一路 東欧
2020年1~3月にベラルーシからタジキスタンへのトラクターの輸出台数は100大を超え、前年同期比で約二倍となった。ベラルーシのトラクターメーカー「ミンスクトラクター工場」MTZの発表を引用して、4月15日付ロシイスカヤ・ガゼータが伝えた。
 MTZによれば旧ソ連CIS加盟国の中でタジキスタンは、同社にとって戦略的に最も重要な市場となっている。タジキスタン国内でベラルーシから輸入したトラクター車両の販売、
トラクター部品の組立、アフターサービスまでカバーする供給網が出来上がっていることが強みとなっている。2020年1月からはCIS加盟国内での組立生産のために輸入するトラクター部品に対しては関税および輸入時に課せられる付加価値税が撤廃されていることも後押しとなっている。「税制優遇をはじめとした制度上のメリットが、CIS加盟国間の経済協力の促進に役だっています」とMTZの関係者は指摘する。
MTZはCIS加盟国の農業車両市場で主要な位置を占めている。同社の主要トラクターブランドBELARUSはCIS県内の車輪式トラクター製造両全体の中で88%のシェアを持つ。MTZによれば、これらの国のトラクター市場でベラルーシ製品のシェアは40~80%である。(4/15)

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ベラルーシ―ポーランド国境の閉鎖は5月3日まで続く

2020-04-12 15:02:30 | 一帯一路 東欧
ポーランド政府は国境を接するベラルーシからの入国制限を最短でも5月3日まで延長すると発表した。この決定によりベラルーシから国境をまたいでポーランドへ買い物に出かける住民の行動は、大幅に制限される。4月10日付 vb.byが伝えた。
ポーランド政府の入国制限期間中、ポーランドに居住登録あるいは就労登録がない場合の同国への入国は制限される。居住・就労登録がある場合でも、入国に際しては14日間の経過観察が義務付けられている。
このため、国境を越えて日用品の買い付けなどの目的でポーランドとベラルーシを行き来する人の流れは制限されている。一方、国際鉄道便および航空便については4月26日からの運行再開が予定されている。
ベラルーシ―ポーランド国境は3月15日に当初10日間の予定で閉鎖され、その後閉鎖期間が1か月間に延長された経緯がある。ポーランドではコロナウィルス感染拡大を受けて、学校や幼稚園の一時閉鎖とともに、国民に対する外出制限が導入されている。
同じくベラルーシと国境を接するリトアニアでは、同国内を通過するベラルーシからの貨物自動車運転手に対する感染チェックが厳格化され、国境で貨物自動車の順番待ちが生じている。ベラルーシ国境管理局によれば4月4日時点で340台以上の大型トラックが、国境で待機を余儀なくされた(4月4日付.naviny.by)。(4/10)


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中国はウクライナ経由のコンテナ貨物列車の運航を開始

2019-06-16 07:48:33 | 一帯一路 東欧
 中国からウクライナを経由してハンガリーに向かう新たなコンテナ輸送列車の運行がスタートした。4月9日付でbiz.liga.netが伝えた。
 すでに3月27日にはこのコンテナ列車は陝西省からハンガリーEpereshke 区間で試験運行を行っている。41のコンテナが輸送された。
 この新たなウクライナ経由ルートは、中国西部阿拉山口からカザフスタン(ドストィク)―ロシア(スゼムカ)-ウクライナ(ゼルノボ―バテボ)を経由してハンガリーに至る。同ルートを運航しているのはRail Cargo Logistics(ロシア)及び KTZ(カザフスタン)である。
 これら運航企業によれば、この「南回り」ルートを通じて、オーストリア、ドイツ、ポーランド、ルーマニア、イタリア、トルコ他の南欧諸国への貨物輸送が可能である。このルートの課題は、ブレスト―マラシェヴィチ国境ポイントにおける貨物の滞留である。この国境ポイントにはベラルーシとロシアカリーニングラードからの貨物が集中しやすく、さらに同ポイントでは定期的な改修工事も行われている。
 すでに3月初めにはベラルーシからウクライナ経由ルーマニア行きのコンテナ列車の定期運航が開始しており、4月4日にはウクライナはポーランド向けの新たな定期コンテナ列車運行を始めた。(4/9)

一帯一路フォーラムで中国・ベラルーシの専門家が輸送協力を議論

2019-06-16 07:47:16 | 一帯一路 東欧
 5月27日一帯一路国際会議において、中国とベラルーシ両国の研究者たちが輸送分野をはじめとするインフラプロジェクトの発展や、今後の国際協力にかかわる幅広い問題を議論した。同日付でtvr.byが伝えた。
 現時点で約130か国が一帯一露のプロジェクトに参加しており、ベラルーシは同プロジェクトの主要な物流中継点となっている。同国際会議において、参加者たちはベラルーシを通じた輸出経路の多角化やベラルーシの物流拠点としての可能性について論じた。
 2018年には前年比で、中国からベラルーシを通じた欧州へのコンテナ輸送量が約3割増加している。(5/27)