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夢の中で床屋を覗いたら客がいっぱいで、これはダメだと踵を返したら歩道に目つきの悪い男が立っていた。刺激しないようにその男の前を通り過ぎてしばらく歩くと自転車が私を追いかけてきた。しかも私の名前を馴れ馴れしく呼ぶじゃないか。
さっきの男か。いや違った。自転車で追いかけてきてニコニコしているこいつは誰だ。見覚えがあるぞ。わかった、〇崎だ。慶応中退の優男。六本木で働いていた時の同僚。同い年。なにしろ調子がいいやつ。生まれつきのナンパ師。毎夜、六本木からオレの車に乗って帰るためにオレのアパートから30メートルに引っ越してきたやつ。深夜の246で隣の車にライターを投げつけて面倒を起こしたやつ。顔は白いが腹は真っ黒。成M出身。いつもニコニコ腹は真っ黒。しかも今日は顔にお金貸してと書いてあるじゃないか。
ふた昔ぶりどころではない邂逅である。元気そうだがみすぼらしいな。ママチャリで首に手拭いかよ。とはいえこんな時には駅前にでも飲みに行くのが常道か。まあ積もる話もないじゃなし。しかしなぁ、絶対に金の話になるだろう。借りても返せませんと顔に書いてあるしなぁ。まあ10万くらいで済むならあきらめるか。好きではないけど憎めないやつだからなぁ。うわ、まだニコニコしてやがる。この笑顔に皆騙される。いや困った。どうしようか。そうだ!オレから金貸してと先に言ってみようか。お、これはいいかも。ここで目が覚めた。
なんでこんな夢を見るのか。大丈夫かな〇崎。虫の知らせか。まあなにしろがんばれよ。金は貸さないぞ。おわり。
E V O L U C I O