ハゲタカ

企業買収をテーマにした壮絶なマネーゲームを描いて大反響を呼んだNHKテレビドラマ「ハゲタカ」の劇場版、だそうです。

私は、テレビドラマのは見ずに、映画が初です。
そして、この映画はリーマン・ショック後の現在にシナリオを大幅に書き換えたそうですが、中国政府系ファンド・CLICの意向を受けたブルー・ウォール・パートナーズが日本のアカマ自動車のTOB（公開買付け）に乗り出すことを宣言しました。それは、担当の劉にはアカマの再建を思ってのことでしたが、それとは裏腹に中国政府は自国へ技術を取り込みたいとの思惑があったのだですが、、、、。

内容は資本主義の善悪や、善悪を通り越えてのマネー・パワー。そして、その中には、本来、資本主義経済でないもののマネー・パワーも存在します。

そして、感想ですが、まぁまぁ楽しめましたが、後味はすっきりするものではありませんでした。また、資本主義の限界や、マネー・パワーに嫌気を差したものは少なくないと思います。そして、時代が時代だけに、複雑な思いがします。
（さて、現実には、中国等の乗っ取りはないと言えるのでしょうか？？また、マネーに善悪がないのは、日本だけでなく、資本主義先進国の欧米でもそうでしょうね）

この映画のラストでは、「人の不幸には二種類あり、金のない不幸と金のある不幸」だそうです。しかし現実には、食べるもの・着るものまでにも困る「金のない不幸」やお金があり過ぎて騙されたりする「金のある不幸」よりも、衣食住には困らないがより多くのお金を求めたり、遊ぶ金欲しさの、「お金が全くないわけではないが、沢山あるわけでもない不幸」も少なくないと思います。
（とはいえ、世の中には「お金で買えないもの」も、確かに存在するとは思いますが、大半のものは「お金で買えるもの」なのかもしれませんね。また生前、いくらお金を貯めたとしても、あの世までは持って行けないと思う者もあれば、紙のお金を燃やす等して、あの世にもお金を持って行きたいと思う者も少なくないようで（権力者の死体に、豪華な副葬品をつけるのも、あの世でもお金や権力を維持したい、という心の現われでしょうか））