3月6日の午後からは、島根県内で1・2を争うくらい熱心な森林所有者である、島根県指導林家である「山本和正氏」
の森林を訪問させていただきました。
山本氏は自身が所有する約300haのうち、46%である140haを植栽。林分ごとに集約的な作業を行う現場と粗放的な作業を行う
現場と棲み分けを行い直営での管理を実施しておられます。
今回は集約的な管理をしておられる2団地を見せていただきました。
写真右が山本氏・中央は枝打ちの名手若槻氏・左は出雲事務所の普及課長
集約的な管理をしている団地は、県内で通常植栽されている、ha当たり3000本の植栽ではなく、ha当たり5000~6000本
の植栽を行い、比較的早くから枝打ちを徹底し、林内作業車が通行可能な作業路を200m/ha以上開設し、
初回間伐からその大半を利用しておられます。
「100年の森づくり」をめざし、80~100年の優良大径材生産を目標に間伐と枝打ちを繰り返し実施しておられます。
視察の中では、山本氏の枝打ちの師匠である若槻氏の高所での枝打ちの実演も見せていただきました。
樹高14m程度のヒノキ林で約10mの高さまで上がり、背負い式枝打機で枝打ちをしておられました。
木が前後左右に揺れる中、さすが名人、左右に揺れながらも、確実に枝打ちを行っておられました。
木登機を使って登らせていただきましたが、登りはスムーズに登れたのですが、下りは悪戦苦闘
一生懸命下りていました。
最後に標準地調査をしましたが、約30年生のヒノキ林で、2,900本/ha、平均胸高直径14㎝、平均樹高12m
で約8mの枝打ちが実施されており、樹冠長率は37%でした。
学生達も、山本氏の山づくりに対する愛情や山林を見て、手をかけて愛情を持って育てれば、美しい森林ができるのだ
ということが実感できたのではないかと思います。
今回の視察は、いろいろと本物を見ることができ有意義な視察になったと思います。
(今までのほかの視察も有意義な視察でしたが)