エマニュエル・トッドの著作は「シャリルとは誰か?」に衝撃を受けてから、ずっと読んできた。
『ドイツ帝国が世界を破滅させる』『問題は英国ではない、EUなのだ』『老人支配国家 日本の危機』『第三次世界大戦はもう始まっている』
EUのかかえる諸問題、英国の離脱、メルケルドイツの支配構造、トランプ政権の意味などなど国際政治について目を見開かせてくれたから。
この「西洋の敗北〜日本と世界に何が起きるのか」はそれらの集大成というべき力作だ。世界中の紛争、戦争についての理解が深まる。
例えば、この数ヶ月、いや半年ぐらいで、ロシアが負けることはないと思うようになっていたが。これを読んで、ゼレンスキーがこのまま政権を維持したら、ウクライナは滅びるだろうと思った。
こういう冷徹な分析を踏まえ、しっかりとした戦略をもって外交を行なっていかないと、日本もどうなってしまうかわからない。
政治家も官僚も、いやわたしたち国民も、あまりにも安易すぎていないだろうか。