日本民間放送連盟賞テレビ教養番組部門の最優秀賞を受賞したドキュメンタリーを見た。
「三つめの庄内~余計者たちの夢の国~」
山形の庄内から満州の庄内、そして戦後は苦難の末に青森県六ケ所村と、北海道のサロベツ原野に”三つめの庄内”を築いた開拓者たちの軌跡。
満州への移住を勧め日中戦争、太平洋戦争へと突き進んだ我が国は、戦後においても食糧難を克服するための移住・開拓政策を進めていたことを、これを見て再認識した。
そして、これらの方々の苦闘が、私が生まれた昭和28年(1953年)頃も続いていたのだろうと思うと、私が生まれた前後がどういう時代だったのかもっと知りたくなった。
この時代に父や母がどうなふうに生きていたのか、どんな生活の中で私を産んだのか。
昭和28年といえば終戦からたった8年。
「もはや戦後ではない」と政府が経済白書で宣言したのが昭和31年、1956年のことだから、私はまだ“戦後”の時代に生まれたのだ。
父や母の“戦後”はどんな社会だったのだろう。私はどんなふうに生まれたのだろう。
昭和28年にタイムスリップしてみたい。
そんな思いが強くなった。