母の在宅介護を卒業して7年半が経つ。
どうぞ、母の部屋にお入りください。
クローゼットを開けますね。
ワンピースやブラウスがまだいっぱい!
お母さんが大好きだったバッグは、私が使ってるよ。
介護日記は何冊にもなり、これは一生捨てられないな。
紙パンツと尿取りパットの大群です‼
みんな並んで!
認知症で別人になってしまった母。
妄想と幻視が酷く、実際にはいない人物が見えてしまい、泥棒騒ぎを起こしてパトカーが来たこともあった。
いろんな事件を起こしてくれたな。
亡くなる数年前は全く歩けなくなり、全介助が必要になった。
もちろん、要介護5
私は一人での介護だったので、孤軍奮闘の毎日は、まさに戦争だった。
荒れ狂う介護の大海に溺れそうになって、ギブアップしようとした事も何度もあった。
そんな時、同じように介護で苦しんでる人達が集まるサイトに偶然出会い、私の暗い介護生活に一筋の光が差し込んだ。
そこには私なんかより大変な介護をしてる人達がいっぱいいて驚いた。
お身体が悪い方や経済的に苦労されてる方もいらっしゃった。
男性介護者も多く、みんな全身全霊で介護に向き合っていた。
同じ苦しみをシェアでき、介護以外の楽しい話題で盛り上がり、お友達も沢山できた。
文字だけの会話で、お腹が痛くなるくらい笑えた自分に驚くこともあった。
リアルな友達より、なぜか本音で話せたな。
私はそれまで、母の「認知症」が恥ずかしくてたまらなかった。
しかし、「認知症」は何も恥ずかしくないと教えてくれたのも、そこの仲間だった。
みんなすごいなー‼
私はまだまだ修行が足りないと自覚した。
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さて、家の中にはまだ母の荷物、介護用品がいっぱいある。
衣類などは半分は処分したが、まだまだ沢山置いてある。
思い切って処分しようと思うが、母の生きた証が無くなるようで、なかなか決断できない。
他の方達はどうしてるのかな?
どうぞ、母の部屋にお入りください。
クローゼットを開けますね。
ワンピースやブラウスがまだいっぱい!
着物は別の部屋にたくさん眠ってます。
お母さん、イメルダ夫人みたく衣装持ちだったね。
お母さんが大好きだったバッグは、私が使ってるよ。
介護日記は何冊にもなり、これは一生捨てられないな。
あと、驚くべきお恥ずかしいものがあります。
紙パンツと尿取りパットの大群です‼
ここはドラッグストアのストックルームではありませんよー
近いうちにゴミに出すので、その前に記念に写しておきます。
みんな並んで!
「はい! チーズ!」
介護で毎日奮闘されてる皆様、苦しいと思っても状況は必ず変わります。
暗いトンネルにも、やがて出口が見えてきます。(で、タイトルの写真はトンネルにしました)
そして、いつか介護の終わりが来ます。
その時に、「やりきって悔いはない!」と思えますように。
私はちょっと悔いが残ったので、今でも自分の人生を羽ばたけない時があります。
ここまで読んで頂きありがとうございます。