桐野夏生,2014,夜また夜の深い夜,幻冬舎.(12.6.24) 私は何者?私の居場所は、どこかにあるの?どんな罪を犯したのか。本当の名前は何なのか。整形を繰り返し隠れ暮らす母の秘密を知りたい。魂の疾走を描き切った、苛烈な現代サバイバル小説。 奇想天外なストーリーではあるが、そこはファンタジー小説と割り切って読めば、ぐいぐいと物語世界に引き込まれ、一気読みしてしまうことだろう。 主人公の舞子とエリス、アナとのシスターフッドが印象に残る。 桐野夏生「夜また夜の深い夜」書評 心の闇を癒やす不幸また不幸