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本と音楽とねこと

【旧作】脳が殺す【再読】

ジョナサン・H・ピンカス(田口俊樹訳),2002,脳が殺す──連続殺人犯:前頭葉の“秘密”,光文社.(8.1.2022)

 本書も、ぜひ再版してほしい良書である。
 神経学的損傷、被虐待経験、偏執的思考をともなう精神疾患、この三つのカードが出そろうと、その者が凶悪犯罪を起こす確率が一気に高まる。
 アリス・ミラーの名著、『魂の殺人』を彷彿とさせる、凶悪犯罪加害者たちのすさまじい被虐待経験には戦慄する。

凶悪犯罪者の脳は「殺人許可証」を持っていた!対象:殺人犯150人。調査期間:25年。そこで明かされた驚愕の真実。

目次
前頭葉の機能不全が許した淫行―ルイス・カルペッパーの小児性愛行動の発現理由
虐待と脳損傷が暴力を生む―スクール・バス殺人事件が明かす“しつけ”の真相
アルコール消費量と殺人の相関関係―死刑囚ボビー・ムーアのとった唯一の計画的行動
殺人の主要因は児童虐待―サム・ワイズの成育史に隠された無意識の虐待
母親の“セックス教育”がもたらした悲劇―ドノヴァンが両親から受けた残酷な仕打ち
少年の統御できない癇癪と怒り―スタンリーを子供の躁病だと断じた理由
「ナイフを取って」母は叫んだ!―十二歳のレイは父親に「死にやがれ」と言い放った
虐待者との同一化という逆説―虐待された者が長じて他人を虐待する理由
連続殺人犯の頑迷な欲求―ホイットニーを狂わせた女性の足への偏執的な愛着
赤ん坊の泣き声が聞こえなかった?―レオの“幽体離脱”を生み出した凄惨な体験
ヒトラーの暴力性に隠された秘密―『わが闘争』の中で暗示される性的虐待
暴力犯罪は撲滅できるか―予防プログラムと薬物療法の有効性

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