エピデンドラムの咲く家 ~フロリーカルチャー仁淀~        Habitat of Epidendrum

高知県の洋蘭生産者、フロリーカルチャー仁淀のブログです。
主にエピデンドラムを生産・出荷しています。

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※当ブログの内容・性質について) 洋蘭の生産現場の様子や開花状況など、不定期に更新します。 コメント欄記入にはなるべく対応しますが、専門的あるいは込み入った質問はお答えしかねる場合があります。

エピデンドラム紹介【フジツボ】

2015年01月16日 21時03分40秒 | エピデンドラム
エピデンドラム フジツボ 




以前にアップした「こちもも」は濃いピンクでしたが、こちらは薄いというか淡いピンク。
丈も「こちもも」よりは低く、比較すればやや小ぢんまりした感じの鉢姿になるかと思います。
そのかわり、色味はどちらかといえば、「フジツボ」の方が一般受けするのではないかなと。





これまでにアップした3品種は、気温の変化で結実するタイプですが、この「フジツボ」は温度への反応が鈍いタイプ。
エピデンドラムは日本ではおおむね、秋冬の寒さで花芽がついて、あたたかくなると開花します。
クリスマスや年末年始の年越しイベント・祝賀イベントに向けて花を作るには、夏場に低温処理をして花芽を付けさせておいて、秋から暖房で開花を促すという流れで生産しています。
「フジツボ」はその手の温度管理に鈍感なので、年末商戦には間に合わないのです(1枚目の写真でお分かりかと思いますが、年明けて10日くらいでもこの状態です)。
まとまった数を出荷するのは、2月になってからということになります。
新卒入イベントの商戦があると思えば、こんな特徴も悪くはないですね(笑)

最後に名前の話。
「フジツボ」と聞いて、磯にはりついてるアレを想像する方もいらっしゃると思います。
全然違います(笑)
源氏物語の「藤壺」から取った名前です。
輝く日の宮ほどに美しいとまでは言いませんが、よくまとまったいい花だと思っています。
ワタシが名付けたわけではないですけどね。
(なお、ここだけの話ですが、光の君の方は、とんだロクデナシ野郎です。そのうち書く機会があるかもしれません)