エピデンドラムの咲く家 ~フロリーカルチャー仁淀~        Habitat of Epidendrum

高知県の洋蘭生産者、フロリーカルチャー仁淀のブログです。
主にエピデンドラムを生産・出荷しています。

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※当ブログの内容・性質について) 洋蘭の生産現場の様子や開花状況など、不定期に更新します。 コメント欄記入にはなるべく対応しますが、専門的あるいは込み入った質問はお答えしかねる場合があります。

出荷サイクル(花市場さん向けのお話)

2015年01月23日 23時27分12秒 | お知らせ
1月半ば過ぎて、そろそろというかとっくに?おとそ気分も抜けたころと思います。
そんな時期の当園の出荷スケジュールのお話。

ここ1週間ほどで、複数の(1つ2つじゃない)花市場さんから、「○○ないですかー」「●日の市に出してくれませんかー」というお話をいただいています。
残念なことですが、ほとんどお断りを入れる結果となってしまっています。
一応、都度都度説明はさせていただいてるのですが、端的に言うと、今現在売りに出せる花がない、ということになります。

なぜ、そういうことになっているのかというと、生産のサイクルがそうなっているからです。
では、生産サイクルがそうなっているのはなぜかというと、出荷ターゲットの時期を決めていて、そこに合わせて作るからです。
これだと言葉遊びなんで、もうちょっと詳しく言うと、大きく分けて2つの
時期に花が咲くように、苗の植え付けから植え替え、温度管理をやっているのです。
その時期が年末(クリスマス~新年のイベント)年度末(新卒入イベント)です。
作り始めが早い花が年末に咲いて、遅いのが年度末に咲く、ということです。

そして、今現在1月後半ですが、先におとそ気分は抜けたと言ったように、新年祝賀イベントなんてもう終わっちゃいましたよね。
それ用の花はもう全部売り尽くしちゃったんです。
残っているのは、遅く咲く花で、今は鉢の中に10本花芽があれば5本咲いてるのがいい方、といった状況です。
当然、咲いた花も満開には遠い状態です。

なので、オーダーは頂いても、あまり出来ていないものを堂々と出すのもどうかなと思っているわけで。
それから、早い遅いは品種の都合もあって、早い時期と遅い時期では数量的にメインにしている品種が違うのです。
年末のイメージで今お話をいただいても、合致する品種が整わないということもあります。

以上により、せっかくの商談をフイにしているのでした。

ちなみに、そうと言われたわけではありませんが、花がないのにオーダーが来る理由、うっすらですが見当がついています。
花業界がフラワー・バレンタインを推進しているのですよね。
バレンタインにチョコを贈るという習慣は定着しましたが、最近はチョコだけでなくマフラーとかネクタイとか、そういった身の回りの物を贈るという選択肢が増えてきました。
そこで、新たな選択肢として、花を贈る習慣づけを狙っているのでしょう。
スーパーのお菓子売り場にはすでに、バレンタインチョコのコーナーができていますから、今から調達を始めないと、ということなんでしょうね。

もちろん、新しく出来た商戦期、逃すのはもったいないのですが・・・
人手もないし、置き場所も限られるので、今の年末・年度末の2期サイクルの中間に合わせるのが全体の仕事にどう影響するのか、読めないんですよね。
確実にめんどくさくなるということだけは分かっているのですけど。
一応、対応することは考えていますが、現状ではご希望には沿えないというのが事実です。

とりあえず、2月第1週になれば、少量ですがモノを出していける予定ですので、その時点で欲しい花が合致すれば、ということになります。

これについては、別件で関連しそうなことがありましたので、またの機会に書こうかなと思っています。