中国の駐米大使が米中軍事衝突もありうると発言したことで、中国は、台湾進攻を企てているという人がいるが。。。
中国大使は「アメリカが支援して台湾独立となるなら領土保全のために人民解放軍を台湾に展開し、その段階での米軍との衝突はいとわない」という抑止目的なのだろう。
これを侵攻するという解釈は飛躍しすぎ。
「寄らば斬るぞ」と言っている段階で、寄らなければ斬斬られないのだから、斬る=殺意、というのは、単語の切り取りで、まともな文章解釈ができていない。
また、台湾と軽く表現しているのだが、台湾とは、中華民国/台湾省であって、台湾は、そもそも「中国」の一つの行政省であって、国家として扱うのであれば、台湾ではなく、中華民国と呼ばなければおかしい。
そして、中国には、目下、大陸側の中華人民共和国と、台湾の中華民国が存在している。
日米その他大半の国は、中国の正当政府としては、中華人民共和国を承認しており、中華民国/台湾省は、一つの地域として扱われている。
現状の詳細はわからないが、少なくとも蒋介石の目が黒かったころには、中華民国は大陸反攻を想定していて、それに必要な多数のの揚陸艦を保有していた。
その意味では、大陸側の中華人民共和国と、台湾の中華民国も、ともに、広大な全土を「中国」として、そのすべてを掌握する意図があることは言うまでもない。
が、中国が台湾に軍事侵攻することは、通常の段階では考えづらい。
まず、どのような侵攻をするのか。
単に破壊の後に占領するなら、作戦は簡単だが、それでは台湾の経済力をも破壊するわけで、領土を確保できるだけでは価値は薄い。
21世紀の今日、一国を焼き払う戦闘は、国際社会からも容認はされない。
その意味では、攻撃範囲は軍事拠点にとどめ、台湾のGDPはごっそり併合できる形が好ましい。
ただ、このためには、ピンポイントで軍事拠点を制圧する必要があるが、これはなかなか困難だろう。
そして、台湾陸軍と戦うためには、相当規模の地上部隊を送り込む必要があるが、そのための揚陸艦は、たいして揃っていない。
従って、現状では、部分的な破壊攻撃は可能であっても、台湾を占領可能な能力には不足が多い。
これによって、台湾進攻がないとは言わないが、あまり現実的ではないだろう。
ただ、台湾が、独立を宣言し、別の国家となるのであれば、それは、中華人民共和国においては、領土割譲を意味し、容認はできないだろう。
なので、その段階では、制圧部隊の展開はありえるかもしれない。
その意味では、双方、台湾は「自分の側の」中国の一部である理解で、共通認識となっている限りは、現状維持が安泰なのであろう。
従って、中国は、台湾の独立を認めないし、機会があれば、自国の勢力下に組み入れる意図を持っているが、それを、アメリカとの戦争を構えてまで実施するかと言うと、それはハードルが高い。
そのあたりの微妙な空気というものを理解しようとせず、単にアンチ中国としてすべてをかたっても始まらない。
だいたい日本は、中国経済に大きく依存している。
輸出額も輸入額も、そんなに小さい数字ではないから、この輸出入が止まった場合の日本経済の混乱は大きい。
庶民にとっては、安い製品の大半が停止してしまうわけで、物価高騰、経済の停滞というのは、直接的に打撃を食うだろう。
中国の横暴は認める必要はない。
が、だからと言って、国交断絶して戦うのか? というと、そんな短絡的な思考は、子供にしかできない。
155mm榴弾砲FH70 (記事には関係ありません)
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