皆さま、こんにちは。
がん患者支援団体 ikus.医療美容ケア研究会 認定サロン atelier Frangipani 高溝です。
皆さま、頭皮冷却ってご存じですか?
抗がん剤治療をする際に、頭部を冷やしておくと脱毛しなくなる・・・という考えの元、行われていることです。
当店のお客様でもご自身で、保冷剤を使って自作で帽子を作り冷やしていた方もいらっしゃいました。
ただ、保冷剤で冷やすだけだと、脱毛はしてしまいます。でも、その後の発毛はすごく早く良い感じに伸びてきましたね。
アメリカでは、結構前から行われていて、頭皮冷却の特殊な機械を使って、-4度のクーラントというものがずっと頭に密着した帽子に流れるという仕組みらしいですね。
アメリカのデータでは、50%の人がウィッグや帽子を使用しなくても大丈夫なくらいの脱毛で済んだとということです。
数年前から、日本でも臨床試験がいくつか行われていて・・・
当店にも、頭皮冷却をするという方からの相談もありました。
日本での臨床試験のデータなどをみると、30%の人が帽子ウィッグ使用しなくても大丈夫だったという感じです。
アメリカよりデータ悪いですね・・・
もちろん使用する抗がん剤の種類などによっても違うのでしょうけど・・・
現在も、とある病院で頭皮冷却の臨床試験が始まったという話を聞きました。
以前、当店ご利用の方が頭皮冷却をするので、一応ウィッグの試着はしておくけど、状況をみて作るか作らないか決めたいという方がいて・・・
その方は、乳がんの治療で、ドセタキセル3週ごとに4回、FEC3週ごとに4回の6ヶ月の治療でした。
ドセタキセルの時は、ほぼ脱毛せず・・・
一部脱毛してきたのは、もみあげの部分
キャップがもみあげまで届かないんですよね。なのでもみあげだけ脱毛していました。
でも他の部分はほぼ脱毛せず・・・
そしてFECに薬が変わったら、少し脱毛してきました。
皆さんの脱毛の始まりくらいの感じでしょうか・・・
指を入れると、2~3本くらい抜けてくる
でもその状況がずっとだったので、結局ウィッグ無くてもなんとかなるくらいの脱毛で済みました。
確実に頭皮冷却の効果はあったようです。
この病院では、臨床試験では無く、普通に抗がん剤治療をする方に行っている感じです。
他の病院で頭皮冷却したという方も現在いらしてますが、その方は脱毛してきてしまったそうです。
そのためウィッグを製作しました。でもパクリタキセルやってる最中でも髪の毛生えてきてました。
病院によっても、やり方が少し違うなぁというのが私の感想です。
こちらに出ている頭皮冷却の機械は、最初に私が対応した方が話していたものだと思います。
乳がんで6ヶ月治療をする場合には、充分な効果が期待できないとあります。
下の資料にも出ていますが、3ヶ月4回の治療の人で、非脱毛だった方、26.7%と書いてありますね。
実際に行っていた方の話と、上の情報を見ても、投与30分前から、投与終了90分まで冷やすとか、最初に髪を濡らしてから防止を装着するとか、乾かすのはドライヤーの冷風しか使ってはいけないとか・・・
-4度がずっと頭のところを流れているので、頭が痛くなって中止する方もいるそうです。
電気毛布は必ず使用するとか・・・
いろいろあって、なかなか難しいなぁと思います。
でも、脱毛しない可能性があるならと頑張る方もいらっしゃいますね。
脱毛しないで治療ができるようになったら、すごいことですよね。
私のウィッグの仕事は必要なくなりますが、そうなってくれることが一番良いですから・・・
このブログに、どこの病院で・・・という情報は載せませんが、直接でしたらお話ししますので、情報がほしい方はご連絡下さい。脱毛してきてしまった場合に、ウィッグを製作する・・という感じでのご相談も可能ですので。
当店製作のウィッグです。
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