Entrance for Studies in Finance

BRICs, VISTA and BOP

BRICsというのは、ブラジルBrazil(2014年にサッカーワールドカップ開催。2016年に夏季オリンピックがリデジャネイロで開催きまる)、ロシアRussia、インドIndia(現人口12億人 2050年には16億人 世界一になる)、中国Chinaのこと。総面積で全世界の約三割、人口で4割強を占める。その経済規模は2050年にかけて10.7倍に増加する。豊富な労働力、外資の積極的導入、豊富な天然資源などの成長要因が共通する。米ゴールドマンサックスが2003年10月新成長市場の代名詞に使った。BRICsのGDPは2040年ごろにG7を上回り(2009年末の予想では2032年には上回るとみられている)、中国のGDPはやはり2040年頃(2009年末の予想では2027年には)に米国を抜き世界1になると予測された。
国名(人口2008)GDP2008GDP2005
米国(3億400万人)14兆2000億ドル12兆5000億ドル
日本(1億2700万人)4兆9000億ドル4兆6000億ドル
中国(13億2400万人)4兆3000億ドル
2兆2000億ドル
ブラジル(1億9500万人)1兆6000億ドル8800億ドル
ロシア(1億4100万人)1兆6000億ドル7600億ドル
インド(11億4900万人)1兆2000億ドル7800億ドル
インドネシア(2億3900万人)5100億ドル
サウジアラビア(2800万人)4600億ドル
南アフリカ(4800万人)2700億ドル

資料:『日本経済新聞』2009年12月5日, p.9ほか.

その後、同じゴールドマンサックスがつぎの注目先としたのが「ネクスト・イレブンnext 11」である。これはメキシコ、韓国、フィリピン、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、パキスタン、イラン、トルコ、エジプト、ナイジェリアである。

VISTAというのはBRICS経済研究所の門倉さんの命名。ベトナム(1986年からドイモイ政策を展開して市場原理の導入につとめる)、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン。豊富な資源、労働人口の増加、購買力のある中産階級の台頭、外資導入に積極的。個人消費を牽引する若年人口比率が高い。などが共通した特徴。2050年にかけて経済規模は14.4倍に増加、VISTAの人口は3割増しの6億人に達するとされる(BRICS経済研究所 門倉貴史代表による)。

BOP bottom of the pyramid 年間所得で3000ドル未満の約40億人。世界人口68億3000万人の7割。
世界人口は70億人 半数以上は1日2ドル以下の低収入で暮らすとも。
世界の大企業はBOP向けの市場開拓を本格化。プラハード教授(ミシガン大学ビジネススクール)が提唱。
BOP 近年は base of the pyramidとされることが多い。これはbotttomの持つ否定的意味合いを回避するためとのこと。

BOP business: 企業がモノを売るとともに経済的な自立を支援することで低所得者の購買力を高め共に栄えること
BOP business 一覧
住友化学マラリア予防用蚊帳の現地生産(タンザニア)
ユニチャーム東南アジアなどで低価格おむつ販売 インドネシア 中国で低価格品を中間層に売り込む インドに工場建設中
フマキラーインドネシアで香取線香の販売を伸ばす ばら売り 零細店への営業
三洋電機発光ダイオードを使う充電式ランタン 太陽光パネルとセット
三洋電機インドネシアで井戸水浄化システム販売
ソニーインドで小型発電システム調査
 味の素ガーナで栄養改善効果のある食品の事業化調査 アジアアフリカで低価格調味料拡大
ヤマハ発動機東南アジアで浄水器を試験導入
ユニチャーム東南アジア(インドネシア マレーシア)で低価格おむつ販売 2007 中国で原料使用量を減らしたものを現地生産 2010
アサヒビール キリンビール中国で低価格ビール投入
フィリップスインドなどで低価格コンロ販売
スタバ貧困地域の生産者とコーヒー豆の直接取引
ダノンバングラデシュでの低価格ヨーグルト販売
ユニリーバインドで小容量日用品販売
  ビルアンドメリンダゲイツ財団携帯をつかった小口金融サービス
 

2010-04-20
2014-07-09 更新
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