星を読む会(福井読書感想交換会)

福井市内で開催する読書会にあなたも参加しませんか? 一冊の本についておしゃべりしながらティータイムを楽しむ会です。

第57回福井読書感想交換会『ライオンのおやつ』

2023-06-07 21:00:51 | 読書会
 「星を読む会」主催、第57回福井読書感想交換会が令和5年5月31日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、小川糸著「ライオンのおやつ」。
 会員のみなさんはどんな風に読んだんでしょうか。雑談形式でみなさんの書評をお聞きしました。

・穏やかな環境の中で死の恐怖に立ち向かう
・下ネタ
・こんな施設があったら死ぬのが怖くない
 →理想の施設→本当にはないのか!?
・食べたいおやつ食べてから死ねるといいのに…
・「おやつ」と子供の頃の郷愁を思い出せる
・モルヒネワインの有無
・「父」との再会シーンが忘れられない
・施設に入る際の保証人問題
・結局お金の問題は尽きない
・ぽっくり寺の話
・おむつはしたくない
・安楽死における居眠り運転事故、腹上死の話
・小川糸は女性か?

 最後、雑談をふまえて一人ひとりからご意見をお伺いしました。

A 新しい方をお迎えしてわいわい感想を交換できてよかった。
 医療のプロは利用者が亡くなった時に葛藤が出ないのか。ストレスはどう処理するかをあらためて考えさせられる本だった。
 最後に出会える人との思い出を大事にしたい。

B 感謝の気持ちをもてれば自分の人生の一部になると思う。

C みなさんとお話ができて、本人が食べたかったおやつが食べられなかったり、自分だけでは感想が出にくいところが聞けてよかった。
 楽園のような施設で余生を過ごすのは悪くない。
 最後に、ダンナが作ったチャーハンが食べたいと思った。

D NHKのドラマも見た。
 人それぞれに人生があり、思いでも人それぞれ。
 最後に高価な服を買うのは精一杯生きようとした結果。
 とてもいい本だと感じた。

E いろんな感想があるが、最後に高級なワンピースを買ったのは、生きる気合いだったのか。家族の「献杯」はしずくさんのいい人生を祝ったのではないか。
 この読書会で新たな気づきに出会えたことに感謝したい。

F 言いたいことが言えた会だった。カモメちゃんの話がうまい表現と感じた。
 タヒチ君はホストになったら売れると思う。
 死ぬ時は吸って死ぬ「息を引き取る」、そんなことを強く思った。いい本だと思う。変ないやらしさはなく、死ぬのが怖くなくなる生きるのが楽しくなる本だった。

G 死に対してポジティブになれる本だった。日本は宗教観が強いが死に対して強くなれる本だった。

H 本を選んだのは深い考えもなかったが、文庫化されていることと、小説である、400頁以下、取り扱ったことがない作家の本として検討している。
 ホスピスを題材にしている本だが、職業柄ちょっとなぁ思う。
 会が盛り上がってよかった。

 色々な話題が出てかなり盛り上がりましたが、ここで定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員のみな様、お疲れさまでした。

 次回58回福井読書感想交換会は、令和5年7月26日(水)19:00から。
 課題図書は、「流浪の月」凪良ゆう著を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。








57回福井読書感想交換会のお知らせ(R4.5/31)

2023-05-01 12:47:37 | 読書会
 次回57回福井読書感想交換会は、令和5年5月31日(水)19:00から。

 課題図書は、「ライオンのおやつ」小川糸(ポプラ文庫)を取り上げます。

 本作は、癌のため余命宣告された主人公が、瀬戸内にある島『レモン島』のホスピスで、残された人生を過ごす。 ホスピスの名は「ライオンの家」。

涙無くして読めない感動作です。
どうぞ、ご参加いただきどう読んだのかを会員と共有してください。


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第56回福井読書感想交換会『ある男』

2023-03-28 19:13:18 | 読書会
 「星を読む会」主催、第56回福井読書感想交換会が令和5年3月22日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、「ある男」平野啓一郎(文藝春秋)。
 映画化もされた話題作。
 会員の皆さんはどんな風に読んだんでしょうか。一人ひとりからご意見をお伺いしました。

A おもしろく読めた。1月に読書会をする予定だったので、もう一度流し読みで読んだ。
 すり替えのからくりがどんどん暴かれていくやりとりがおもしろい。あしらわれつつも確信に迫っていく。
 城戸と美涼の新幹線内でのやりとりも興味をひかれた。
 2回目読んだ時に気づいた点も多い。

B 最初に読んだ一文に少々、作者の読者への教養を試すような点に違和感を感じることもあった。
 里枝の家庭、美涼の事情を読んで、城戸の立場にたって子供のために維持しなければいけない家庭とはどんなものか。

C この本は、映画が始まる前10月に読んだ。
 宮部みゆきの『火車』や松本清張の『砂の器』が頭に浮かんだ。
 奥さんが浮気してたことを知ってもう一度読み直さなければと思った。
 映画でどのように表現するか興味があったが、不倫がバレるシーンはLINEの画面がはっきり出ていた。
 もう一度城戸の視線で読んだ。宮崎への出張が疑われたのか。

D 三回読んだが、特にさらっとした感想しか言えない。
 「ある男」とは、城戸のことではないか、

と読んだ。
 戸籍売買の話や在日韓国人の話など。

E 映画化された時におもしろそうと思った。
 里枝視点ではなく、城戸視点で話が進んでいった。
 他の方の感想が色恋が多くておもしろく聞いていた。
 息子の俳句が心に残った。

F 2回読んで映画をみた。映画は残念に思った。
 美涼と城戸の関係。城戸はもてる男。
 映画では、美涼のキャスティングが弱かった気がする。
 小説と映画のリンクができなかった。
 新幹線内の話が印象に残っているだけに映画でカットされていたのは残念。
 平野啓一郎らしい書き方が随所に見られる。
 カウンターでのシーンは違和感を感じた。城戸に恋心を伝えるシーンだったので、ここでくるかと思った。


 ここからは、雑談形式で皆さんの書評をお聞きしました。

・報告書を読んだ里枝の子供について
・不倫願望とは
・「ある男」とは
 →自分とは何なんだろう
・城戸の人間像がねじれていく感じ
・子供にいっている、ぎすぎすしている
・過去を偽っても家庭を築きたいと思った
・平野啓一郎は「マチネの終わりに」の映画がおもしろかった
・結婚する人はもうちょっと過去が分かる人じゃないと
・主題は「アイデンティティーは何で固められるのか」
・過去があって自分がある
・3勝4敗主義
・在日というラベリング
・「分人」
 →役割を使い分ける
・表紙の人は誰か
 →?マークにも見える

 アイデンティティー論、恋愛としての小説、いろんな意見が出ていました。色々な話題が出てかなり盛り上がりましたが、ここで定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回57回福井読書感想交換会は、令和5年5月31日(水)19:00から。
 課題図書は、「ライオンのおやつ」小川糸(ポプラ文庫)を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。


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2023/02/06

2023-02-06 12:46:49 | 読書会
次回読書会は、3/22(水)19時から行います。
場所は、福井県立美術館横、美術館喫茶室ニホにて。
課題本は平野啓一郎著『ある男』です。

大雪のため、1月の読書会が延期となりました。
参加をご検討の方は当日、ニホへ直接お越しください。

次回の読書会について

2022-07-18 20:17:45 | 読書会
参加者が少ないことが予想されますので、オススメの本を語る雑談時間を設けたいと思います。
最近読んだオススメの本をお持ちくださいますようお願いいたします。