星を読む会(福井読書感想交換会)

福井市内で開催する読書会にあなたも参加しませんか? 一冊の本についておしゃべりしながらティータイムを楽しむ会です。

第50回福井読書感想交換会、終わりました

2022-01-26 22:17:40 | 読書感想交換会

福井読書会第50回、無事終了しました。

『想像ラジオ』いとうせいこう著について語り合いました。震災というテーマについて参加者みなさんがどう向き合ったのか、それぞれ色んな受け止め方をされたようです。
お疲れ様でした。

次回3月は江戸川乱歩著『屋根裏の散歩者』について語りましょう。
またオススメのミステリー本を3分でご紹介ください。

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令和3年3月27日開催 第45回福井読書感想交換会レポート「コンビニ人間」村田沙耶香。

2021-04-07 19:45:55 | 読書感想交換会
「星を読む会」主催、第45回福井読書感想交換会が、令和3年3月27日(土)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
課題図書は、「コンビニ人間」村田沙耶香(文春文庫)。
 今回は雑談形式でみなさんの書評をお聞きしましたが、ICレコーダー故障のため貴重なご意見の細かい所が書けなくなりました。

そこで、出席者の感想文を掲載させていただきます。


『主人公は恐らく発達障害があり、それ故にコンビニというマニュアルがある社会でしか働けない、という話。

全体的に、部分的に感情移入できる点もあったけれど、ここに出てくる人は、みんなとても気持ち悪い。
だけど個人的には、主人公の周囲の人の方が気持ち悪かったかもしれないと思う。

30代でバイトなのはおかしい。
結婚しているならパートは許される。
結婚か正社員になるかどちらか選ぶべき。

男性は一生、社会で頑張り続けることを求められる。
女性は結婚して仕事を辞めることを許されても男性はその選択肢は許されない。

たしかにこれは、ジェンダー差別かもしれないと個人的には思う。
バイトでも何でも、社会の一員として何かに貢献出来ていて、それがその人の居場所で、その人自身が楽しく生きられているなら、それで良いのではないか、と思うし、男性が主夫になっても良いのではないか?とわたしは思う。

貢献する場所が、社会なのか、家庭なのか、その違いだけなんじゃないか?と思う。
社会で働いてることが偉いわけでもないし、子育てしていることが偉いわけでもない。
みんな自分に合ったそれぞれの役割や、愉しむべきことを全うしているだけなのに、そこに、ズカズカと土足で入ってきて「ふつう」の押し付けをされたら迷惑だな、と思う。

きっとわたしなら、常に見下してくるような主人公の友人たちとは、とっくに疎遠になってると思う。

「ふつう」とは、一体、どういうことなんだろう?
「ふつう」という価値観を「正義感」ぶって押し付けてくる人が、わたしはなによりも苦手なんだと思う。
みんな違ってみんな良い』

感想文、以上となります。

大分盛り上がり、あわや定刻過ぎるか、と思われた時刻になんとか読書会お開きとなりました。
参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回46回福井読書感想交換会は、令和3年5月26日(水)19:00から。
 課題図書は、『桐島、部活やめるってよ』(朝井 リョウ)を取り上げます。

 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。
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令和3年2月24日開催 第44回福井読書感想交換会レポート 君の膵臓をたべたい(住野よる 双葉文庫)

2021-02-26 22:04:57 | 読書感想交換会
 「星を読む会」主催、第44回福井読書感想交換会が令和3年2月24日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、「君の膵臓をたべたい」住野よる(双葉文庫)。

 今回は雑談形式でみなさんの書評をお聞きしました。

・桜良と「付き合う」と周りがもてはやす
 →高校生の世界は窮屈だったのか
・情報が少ないからこそ、他人の色恋に興味がある
・「君の膵臓をたべたい」という言葉を最後に共有する
・エルパ書店AKUSHUの店員は「住野よるは怖い作品を書きますね」と言っていた
・主演男優、主演女優がはっきり出ている作品は読みやすい
・なぜ「たべたい」だったのか?
 →もやっとしたまま
 →悪いところを食べると・・・は分かるが・・・
・春樹の母との会話に涙した
・モノローグ的文体が秘密の共有のようで親密さを感じる
・親族が癌で亡くなっていて、病気の末期の方を扱っている作品は、病気を馬鹿にされているようで嫌だった
・一日一日を大事に生きようと思いました
・主人公が男の子で良かった
 →強がり、言っていることとやることが違う
・余命宣告、是か非か
・癌で亡くなった俳優の話に花が咲く
・ペットは死ぬ間際に、死の準備を始める
・高校2年生が死の恐怖を受け入れられるのがすごい
・作者の一番書きたかった所は、号泣のシーン
・共病文庫は遺書と分けて考えるべきか
・読者層を考えると恋愛と友情を分けて書いた?

 定刻となり読書会お開きとなりました。
 実体験で身近な人の死を経験されている方には、少し辛い小説だったようです。
 しかし、皆さまがそれぞれの読み方をされていて、まだまだ話が尽きない様子でした。

 参加された会員の皆様、お疲れさまでした。


 次回45回福井読書感想交換会は、令和3年3月27日(土)19:00から。
 課題図書は、「コンビニ人間」村田沙耶香(文春文庫)を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。

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R2.9/30 第42回福井読書感想交換会レポート『キノの旅 -the Beautiful World-』(時雨沢恵一著 電撃文庫)

2020-10-01 09:03:56 | 読書感想交換会
 「星を読む会」主催、第42回福井読書感想交換会が令和2年9月30日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、時雨沢恵一著「キノの旅-the Beautiful World」(電撃文庫)。
 まずは、出席されたみなさんの書評をお聞きしました。

会員 1
 偏ることの怖さ。
「レールの上の三人の男」が興味をひいた。全体を見ずに仕事をすると無駄が多い、全体を見回すことの大切さを知った。短くて頭使わずに済んだ。
 ショートショートは好き。

会員 2
 絵のついた小説を読む機会が少ない。読んでみるとまじめな設定。
 多数決の国、コロシアム、大人の国が面白かった。
 ピストルのことを他の呼び方で呼ぶ、作者のこだわり?
 全体として問題提起の仕方は真面目。もう一度ゆっくり読んでみたい。
 読みづらさはなかった。星新一のボッコちゃんなんかはひっかかりながら読んだ覚えがある。
 ショートショートは行間を読む必要がある。
会員 3
 設定は「キノ」という男の子がバイクに乗って
 人の痛みがわかる国は
 大人の国はなんなんだ?と混乱した。過去にさかのぼるのか?
 平和の国、中学生ぐらいが読むと面白く感じるのか。
 小さい年齢の読者なら吸収が早いのか?
会員 4
 読みやすいが、感想に困る。
 キノ、エルメスの描写から入る方式が慣れなかった。
 綺麗な風景から入るが、暴力、殺戮のシーンが対比している。
 短い言葉で会話が成立するテンポの良さ。
 いろんな国に旅をするが、その国の情勢だけ聞いて解決しないスタイルはモヤモヤが残る。

 雑談形式で、会として次のように感想文をまとめました。
 拳銃、バイクをパースエーダー、モトラドと呼ぶのはファンタジーと現実を分ける工夫か。だらだらと話をふくらませ過ぎない工夫としての、3日間滞在ルール。
 現在のコロナ禍と似た状況とも考えられる「人の痛みが分かる国-I see You」。副題のI see Youにもいろんな意味が含まれている。人は他人と離れては生きていけない。
 「多数決の国-Ourselfish」。Ourselfishは私たちのわがままという意味か?多数決は同調圧力と似ている。
 「レールの上の三人の男」は現代社会と似通う雰囲気がある。労働者と旅人の対比が面白いのか?
 社会の歯車になるのも難しい現代で、社会の歯車とは何か。ホラー作品としては極上。
 「大人の国 ーNatural Rights」。旅人ですらも殺害してしまう「ちゃんとした大人」になった人々。知らず知らず身につく正義は怖い。冒頭の名前の由来になった花は、ぼけの花か。
 「平和な国ーMother's Love」。自分の身内が傷つくよりは、タタタ人を傷つけるのは是か非か。
 感想文も途中ですが、定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回42回福井読書感想交換会は、令和2年11月28日(土)19:00から。
 課題図書は、三浦しをん著「まほろ駅前便利軒」(文春文庫)を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。

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R2.6/3 第40回福井読書感想交換会レポート【宋田理著「ぼくらの七日間戦争」(角川文庫)】

2020-06-20 21:22:26 | 読書感想交換会
 「星を読む会」主催、第40回福井読書感想交換会が令和2年6月3日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、宋田理著「ぼくらの七日間戦争」(角川文庫)。

 今回は雑談形式でみなさんの書評をお聞きしました。

●映画は全くの別物だと思う
●動機がわかりづらかった
 →立てこもるぐらい強い動機があったか
  →時代の違い?
●子供が大人を牛耳る
●昭和60年に発刊されて長い時間楽しまれてきた作品
●大人は「過激だ」と思うかも
 →販売しているのは大人
●作中の大人の対応がのんき
●ぼくらのシリーズの中でも屈指の大事件
●日大闘争と
●きれいに終わる、爽快感がある
 →後日談を考えるのは野暮か、そこが読書の楽しみか
●大人と子供の考えが共存していた時代の作品
 →今は大人と子供の境目がはっきりしてる
   →子供も大人のまねをしている
●SNSで誹謗中傷するよりは反抗してくれた方がいいのか?
●西脇先生と瀬川さんは大人らしい、先生らしい人物
●それぞれの体罰の思い出
●宋田理さんは学生運動や権利運動が好きなのか嫌いなのか
●時代背景はバブル直前


 色々な話で宴もたけなわでしたが、定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回41回福井読書感想交換会は、令和2年7月29日(水)19:00から。
 課題図書は、北川恵海著「ちょっと今から仕事やめてくる」(メディアワークス文庫)を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。
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