星を読む会(福井読書感想交換会)

福井市内で開催する読書会にあなたも参加しませんか? 一冊の本についておしゃべりしながらティータイムを楽しむ会です。

第十四回読書会のご案内

2015-11-29 19:40:42 | ご案内
 第14回読書会は平成28年新春スペシャル!横溝祭り第弐段!
 新春にふさわしく金田一耕助初登場作品「本陣殺人事件」を取り上げます!


 平成28年1月27日(水)19:00から21:00まで会場は、まちよかCafe(福井市松本2ー25ー16)。
1ドリンク注文をお願いします。
読後の感想を語り合いましょう。
お気軽にご参加ください!!


第13回読書会レポート

2015-11-27 15:38:37 | 読書会
 星を読む会第13回は、会場がいままでお借りしてきたラササヤンから福井市松本にあります「まちよかCafe」に変更になった記念すべき会となりました。

 11月25日(水)午後7時前にぼちぼちと集まりだした参加者は今回7人に増え、いろんなご意見が聞けるかと楽しみが増えます。

 さて、今回の課題図書は二冊、小泉八雲著「耳無芳一の話」と太宰治著「走れメロス」。
 静と動の対比になった感もある今回の2冊。みなさんはどう読まれたのでしょうか?
 まずは「耳無芳一の話」の感想から。

○過去に読んだ話を思い出すと複雑な話だったような気がしていたが読んでみるとシンプルな内容だった。
○最後の住職の「ごめんね」になんだかなぁ、という気分。
○住職の大事な法事は芳一の命より大事な法事だった。
○TV版は怖い話だった記憶がある。
○これってハッピーエンドなの?
○耳に書き忘れは故意の疑いあり。芳一に嫉妬した下男の仕業‥
○実在の墓の関係から、平家に未だに歌って聞かせている鎮魂続きの芳一
○住職の言葉がわざとくさく、芝居がかっている。自作自演か、自分に言い聞かせている?
○落ち武者が迎えに着た場面を想像すると怖かった。迎えに来た人が幽霊だったらシックスセンスより怖い。
○目が見えない人が耳も失う恐怖。
○稲川淳二のような怪談の作り方

 それぞれの感想を聞いた後に雑談形式でさらに深化を行いました。


続いて「走れメロス」
●太宰の文学少年的な血が文体に出ている。無呼吸で走り抜く文章。
●メロスってあほやなぁと思う。
●少年ジャンプのような全力疾走。疾走感ぱねぇ。
●美しい友情の話と思っていたが、改めて読むとナルシルト人間そのもの。
●王様は人間不信。あざ笑うために逃がすのはそもそも「おかしくない?」
●ギャグ要素多め。
●王様の暴君ぶりが太宰的に書かれている?
●メロスのような友達が欲しかったのでは。

 この後も深化を行い、太宰治の精神状態や著作歴に見る作品への思い、井伏鱒二との関係性などにも言及。読書会の紹介で書いた「松岡修造」さんとの対比も。
 最後はメロスがいいか、セリヌンティウスがいいか、王様がいいかみなさんに質問しました。なかなか分かれておもしろかったです。

 今日の名言賞は、クロダさんの「走れメロスが教科書に載っていることを太宰が一番笑っているかもしれない」に。
 少し長めの8時30分に感想会終了でした。


今回のみなさんのオススメの本
・芥川龍之介著「蜘蛛の糸・杜子春」(新調文庫)
 特に「猿蟹合戦」が秀逸。病院の待合室で声を出して笑ってしまいひんしゅくを買った。オススメです。

・平田オリザ著「幕が上がる」(講談社文庫)
 劇作家初の小説。小説中の劇が「銀河鉄道の夜」。青春スポ根に通じるおもしろさ。ももくろ抜きでおもしろい。オススメです。

・灰谷健次郎著「兎の眼」(角川文庫)
 駆け出しの先生が問題児と向き合う話。まだ読んでる途中ですがオススメです。あと、オススメの本の紹介がネタ切れで‥

・井上靖著「その人の名は言えない」(文春文庫)
 紹介者の父の蔵書にあり、文学に目覚めた作品。中学校時代に読んで登場人物のような自由奔放な女性にあこがれた。オススメです。

・ラフカディオ・ハーン著「新編 日本の面影」
 今回の課題図書にちなみ紹介。ハーンの紀行文。複雑な国籍事情を持つ彼の独特な日本観は必見。オススメです。

・山折哲雄監修「あなたの知らない道元と曹洞宗」
 永平寺を知るにはベスト!!オススメです。

・真山仁著「黙示」
 前半は農業を中心とした日本の食糧問題について、後半は遺伝子組み替えやTPPを絡めた日本の未来予想図へ。氏の他作品である「ハゲタカ」でも書かれた日本の未来を案じさせる内容と続編を期待させる終わり方。オススメです。

・「巡・金田一耕助の小径 1000人の金田一耕助」への参加感想発表
 11/21に開催された岡山県倉敷市での横溝正史ファンイベントへ参加したので、写真を交え感想を披露。


 今回初参加が2名も加わり、意見交換も新たな方向からの読み方や今後の読書の「気づき」になるような目の覚めるような意見が多く出、大変活気がありました。
 定刻9時には解散となり、また次回を楽しみに三々五々帰宅の途につきました。
 今回お借りした会場まちよかCafeの飲み物や軽食、ケーキなども好評で、特に女性陣の受けが良かったように感じました。


 次回、第14回読書会は平成28年新春スペシャル!横溝祭り第弐段!
 新春にふさわしく金田一耕助初登場作品「本陣殺人事件」を取り上げます!


 平成28年1月27日(水)19:00から21:00まで会場は、まちよかCafe(福井市松本2ー25ー16)。
1ドリンク注文をお願いします。
読後の感想を語り合いましょう。
お気軽にご参加ください!!




第13回読書会のご案内

2015-11-02 23:47:47 | ご案内
第13回読書会のご案内をさせていただきます。

平成27年11月25日(水)、午後7時から9時までの予定です。
会場は、まちよかCafe(福井市松本2丁目25-16)をお借りしました。


次回の課題図書は短編2冊です!
小泉八雲著『耳無芳一の話』
太宰治著『走れメロス』

寒くなる長夜にとびっきりの古典怪談と、松岡修造ばりに暑い男の話という組み合わせ!!

どうぞ、お気軽にご参加ください。