第21回読書会が平成29年3月29日(水)午後7時から、よつばCafeで行われました。
今回は新規に大学生の方、飛び入りで会の様子を聞きたいというダンディな紳士の2名が初参加してくれました。読み手が増えれば作品の解釈も増えますので、参加人数が増えるのはとても喜ばしいことです。多くの方のご参加をお待ちしております。
●読書会 19:10~
今回の読書会は、江戸川乱歩著「人間椅子」を取り上げました。会の皆さんはどのように読まれたのでしょうか。
1さんの感想
江戸川乱歩を読んだことがなかった。ひきこまれた。
椅子に人が入る、という設定に「どんなんや!」と感じた。
一つ目の手紙と二つ目の手紙の間にある「ある理由」について他の会員の方の意見を知りたい。
2さんの感想
高校生のときに読んだ。気持ち悪いという印象を受けた。人が椅子に入るという設定から、中に人がいないのを確認した時期があった。それだけ印象に残った作品だと思う。
臭いでばれないのか?など、現実的な点が気になった。
池袋にある立教大学横の乱歩記念館を訪れたことがあり、土蔵の中の椅子を興味津々に眺めた。
乱歩記念館探訪記 http://ameblo.jp/sakaimy/entry-11688922632.html?frm=theme
3さんの感想
少女マンガで知った。色々コミック化されている。こんな気持ち悪い作品を考えたのは誰や?と興味を持ち江戸川乱歩を知った。
その後しばらく、後ろに人がいるか気になるようになった。
4さんの感想
あまり本を読まないが、気味の悪い表紙に驚いた(田島昭宇)。
怖さ気持ち悪さに驚いたが100年前の人が書いた、という事実が新鮮。
5さんの感想
青空文庫で読んだ。不気味だけど楽しく読んだ。 手紙の主が主人公と思って感情移入しながら読んだ。 共感しにくに部分もあり、他の会員の声が聞きたい。
一通りご意見を拝聴した上で、フリートーキングを行います。
・女流作家を驚かせ作家として名を上げたい、という欲 望。
・部屋の配置が気になる。
・生活習慣を知っているかのようなタイミングでの投函。
→見られてるかのような錯覚。
→乱歩の「恐怖」を感じさせる文章
・女性は臭いや生活の痕跡が気になる。
フィクションとして書かれる椅子職人の内面を考える ・「椅子に入り座った人の体つきを確かめる」体内回帰を狙った?
・なぜ「椅子」なのか?椅子は人の形をしている。
自分に置き換えてみると、どの登場人物にな るか?
・悪趣味な登場人物。
・女流作家のファンとして気をひきたいがために怖がらせた。
→感銘を受けてもらいたいがための行為。
・椅子職人がイケメンなら、椅子に入ることはやらない。
・投函したファンがイケメンなら、気味悪いことはしない?
・かっこいいから女性に不自由?かっこいいけど女性に不自由?
・文体が丁寧すぎて気味の悪さをあおる。
・女流作家に送ったことに意味がある。
・欲求のエスカレートが気持ち悪い。
・コミュ障が「触れあい」を求めるとこんな感じ?
・「創作」の線引きが曖昧。
・いつも見られているかもしれない、という恐怖。
・その後どうなったのか、それは本当に小説だったのか、という後味の悪さ。
色々な意見が出ましたが、皆さん「気持ち悪さ」から、リアルな恐怖や 他の感想を抱いたようです。
文章の多くが「告白」だったことから、今回来ていない会員の意見をぜひ聞いてみたいところですが…
ちょうど 時間となりました。ある会員の最後の感想で締めたいと思います。
「安全な場所から他人を見てみたい、という欲望はみんなにある」
20:30~
会員のみなさんがそれぞれのオススメ本を紹介しあいました。
森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」
アニメ映画になる作品でぜひ皆さんに紹介したかった。
京都の大学生が恋に奔走する青春物語。
京都に在住したことがある人間ははまるかも?
森見登美彦著「聖 なる怠け者の冒険」
作者かぶり。京都の宵山を舞台に、怠け者の主人公を取り巻くぽんぽこ仮面の冒険活劇。
東野圭吾著「さまよう刃」
一人娘を殺された父親の復讐モノ。
残酷な雰囲気があったものの、500頁一気読み。
父親に共感しながら「復讐を遂げてほしい」という気持ちをもった。
室生犀星著「密のあわれ」
昭和34年の作品。
二階堂ふみ、大杉漣で映画作品化し、今後読んでみたい。
老作家と、自分を「あたい」と呼ぶ赤子との生活を描く、ゆるいエロティシズムあふれる恋慕情。
ここで時間となりましたので、お開きとなりました。
次回22回読書会は、2017年5月31日19時から、同じくふたばCafeで行う予定をしております。
課題図書は、浅田次郎著「ラブ・レター」。
来られる方は、ぜひ「夏に読みたい本」「夏が恋しくなるような本」をご紹介いただけますようお願いいたします。
今日はここまでにしとうございます…
今回は新規に大学生の方、飛び入りで会の様子を聞きたいというダンディな紳士の2名が初参加してくれました。読み手が増えれば作品の解釈も増えますので、参加人数が増えるのはとても喜ばしいことです。多くの方のご参加をお待ちしております。
●読書会 19:10~
今回の読書会は、江戸川乱歩著「人間椅子」を取り上げました。会の皆さんはどのように読まれたのでしょうか。
1さんの感想
江戸川乱歩を読んだことがなかった。ひきこまれた。
椅子に人が入る、という設定に「どんなんや!」と感じた。
一つ目の手紙と二つ目の手紙の間にある「ある理由」について他の会員の方の意見を知りたい。
2さんの感想
高校生のときに読んだ。気持ち悪いという印象を受けた。人が椅子に入るという設定から、中に人がいないのを確認した時期があった。それだけ印象に残った作品だと思う。
臭いでばれないのか?など、現実的な点が気になった。
池袋にある立教大学横の乱歩記念館を訪れたことがあり、土蔵の中の椅子を興味津々に眺めた。
乱歩記念館探訪記 http://ameblo.jp/sakaimy/entry-11688922632.html?frm=theme
3さんの感想
少女マンガで知った。色々コミック化されている。こんな気持ち悪い作品を考えたのは誰や?と興味を持ち江戸川乱歩を知った。
その後しばらく、後ろに人がいるか気になるようになった。
4さんの感想
あまり本を読まないが、気味の悪い表紙に驚いた(田島昭宇)。
怖さ気持ち悪さに驚いたが100年前の人が書いた、という事実が新鮮。
5さんの感想
青空文庫で読んだ。不気味だけど楽しく読んだ。 手紙の主が主人公と思って感情移入しながら読んだ。 共感しにくに部分もあり、他の会員の声が聞きたい。
一通りご意見を拝聴した上で、フリートーキングを行います。
・女流作家を驚かせ作家として名を上げたい、という欲 望。
・部屋の配置が気になる。
・生活習慣を知っているかのようなタイミングでの投函。
→見られてるかのような錯覚。
→乱歩の「恐怖」を感じさせる文章
・女性は臭いや生活の痕跡が気になる。
フィクションとして書かれる椅子職人の内面を考える ・「椅子に入り座った人の体つきを確かめる」体内回帰を狙った?
・なぜ「椅子」なのか?椅子は人の形をしている。
自分に置き換えてみると、どの登場人物にな るか?
・悪趣味な登場人物。
・女流作家のファンとして気をひきたいがために怖がらせた。
→感銘を受けてもらいたいがための行為。
・椅子職人がイケメンなら、椅子に入ることはやらない。
・投函したファンがイケメンなら、気味悪いことはしない?
・かっこいいから女性に不自由?かっこいいけど女性に不自由?
・文体が丁寧すぎて気味の悪さをあおる。
・女流作家に送ったことに意味がある。
・欲求のエスカレートが気持ち悪い。
・コミュ障が「触れあい」を求めるとこんな感じ?
・「創作」の線引きが曖昧。
・いつも見られているかもしれない、という恐怖。
・その後どうなったのか、それは本当に小説だったのか、という後味の悪さ。
色々な意見が出ましたが、皆さん「気持ち悪さ」から、リアルな恐怖や 他の感想を抱いたようです。
文章の多くが「告白」だったことから、今回来ていない会員の意見をぜひ聞いてみたいところですが…
ちょうど 時間となりました。ある会員の最後の感想で締めたいと思います。
「安全な場所から他人を見てみたい、という欲望はみんなにある」
20:30~
会員のみなさんがそれぞれのオススメ本を紹介しあいました。
森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」
アニメ映画になる作品でぜひ皆さんに紹介したかった。
京都の大学生が恋に奔走する青春物語。
京都に在住したことがある人間ははまるかも?
森見登美彦著「聖 なる怠け者の冒険」
作者かぶり。京都の宵山を舞台に、怠け者の主人公を取り巻くぽんぽこ仮面の冒険活劇。
東野圭吾著「さまよう刃」
一人娘を殺された父親の復讐モノ。
残酷な雰囲気があったものの、500頁一気読み。
父親に共感しながら「復讐を遂げてほしい」という気持ちをもった。
室生犀星著「密のあわれ」
昭和34年の作品。
二階堂ふみ、大杉漣で映画作品化し、今後読んでみたい。
老作家と、自分を「あたい」と呼ぶ赤子との生活を描く、ゆるいエロティシズムあふれる恋慕情。
ここで時間となりましたので、お開きとなりました。
次回22回読書会は、2017年5月31日19時から、同じくふたばCafeで行う予定をしております。
課題図書は、浅田次郎著「ラブ・レター」。
来られる方は、ぜひ「夏に読みたい本」「夏が恋しくなるような本」をご紹介いただけますようお願いいたします。
今日はここまでにしとうございます…