手紙を書かない今の時代。みなさんは最後に手紙を書いたのはいつになるでしょうか?
パソコン、携帯電話、スマートフォンなどの情報機器社会になってからというもの、手紙というものは書かなくなっています。書いたとしても年賀状くらいですが、それもほとんど印刷で、一文を手書きで添えるくらいです。
自分の家の郵便受けに届くものといえば、水道の検診票やどこかの企業のDM、チラシなど。ときにはあやしい宗教の案内。誰かからの手紙の返事が届いているかが楽しみだった時代は、もう忘れかけています。
今の手紙を書かなくなったのも、若い世代の方にとっては当たり前だと思います。手紙なんてものは、昭和の異物なのかもしれません。
そんな世の中に真っ向から戦う姿勢を見せたのが、日本郵便ウェブサイト「お手紙文例集」なのかもしれません。これが、なかなか昭和感のいい味をだしています。
■デートの誘い
突然お手紙を差し上げる失礼を許してください。
実は、○月○日夜○時から、○○○○ホールで開かれるコンサートのチケットが2枚、手に入りました。バッハのオルガン曲です。
先日の昼休みに君が、『音楽が大好きなの』と話していたのを思い出したので。
会社ではなかなかプライベートなお誘いはしにくく面と向かうと照れくさくて言い出しにくいので、手紙に書きました。御一緒できれば本当にうれしいです。
御都合はいかがでしょうか。よいお返事をお待ちしています。
この「デートの誘い」に対して、何と「デートの誘いの承諾」の文例集が記載されています。
■デートの誘いの承諾
思いがけないお誘いに心躍る思いです。もちろん、ぜひ御一緒させてください。
音楽を聴くのは大好きなのですが、正直に言うと就職してからクラシックのコンサートに足を運ぶのは初めて。それも、私にとっては思い入れの深いバッハのオルガン曲だなんて。どんなにすてきでしょうね。
それだけには終わりません。とどめ(?)として、「デートの断り」の文例集も記載されています。
■デートのお断り
実はちょうどその日、学生時代の友人たちと食事の約束をしていたのです。○年ぶりに仲良しが全員集まるので、今さら断るわけにはいかなくて…
まずは、取り急ぎお返事まで。
と、行間まで考えています。
デートの誘いが上手くいき、その後の「デートのお礼」「再会の申し込み」という文例集も記載されています。
そして、交際が順調に行きますと結婚を考えるようになると思いますが、もちろん、日本郵政としてのサポートはしっかりしており、「プロポーズ」「プロポーズの承諾」まで記載されています。
■プロポーズ
君といっしょにいる時間はいつもあっと言う間で、この○年間はとても充実していました。僕としては、この時間を一生に延長したいと思っています。つまり、結婚して欲しいのです。
■プロポーズの承諾
喜んで○○さんの申し出をお受けします。『結婚しよう』という○○さんのプロポーズをずっと待っていました。
うーん、お幸せに・・・。
手紙の良さは「相手を考える」ことだと思います。手紙は、手紙、便せん、切手や使う筆記具などを相手のことを考えながら選ぶ時間がとても楽しいと思います。また、一文字一文字に気持ちがこもっていて、同じ内容の文章がメールやSNSで送られてくるよりも、自分だけに宛てられた専用のものだと思います。
最後の最後に、なんと「プロポーズの断り」まで記載されているという、面倒見のいいことです。
■プロポーズの断り
もうあと数年は仕事に専念していきたいのです。○○さんならおそらく結婚後も仕事を続けるのは大賛成だとおっしゃってくださるでしょう。でも、たとえば○○さんに転勤辞令が出たときにどうするか、見極めがつくまでは、安易に結婚するわけにはいかないのです。
♬明るく 元気に いきましょう~
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。