守備と走塁だけでご飯を食べられるプロ野球選手として真っ先に頭に浮かぶのは中日の英智です。
1998年のドラフトに中日ドラゴンズから4位指名されて入団。入団当初から俊足強肩が評価されていたが、バッティングに課題があり、一軍と二軍の間を行ったりきたりでした。
しかし、落合前監督が掲げた「オレ流野球」の一つ「一芸に秀でた選手が必要」を象徴する選手として、2004年からは守備固めおよび代走として一軍に定着してきます。
2004年6月27日の阪神戦のプレーが英智を広く知らしめるきっかけになりました。
犠牲フライとなる打球を好返球で刺し勝利に貢献し、守備での活躍でお立ち台に立つという珍しいことです。このお立ち台が彼を守備・走塁のスペシャリストととして認めさせたのでした。
同年8月には福留(ホワイトソックス)がアテネオリンピック出場のため欠場し、9月に骨折で戦列を離れるとライトのレギュラーに定着してゴールデングラブ賞を獲得しています。
レフト英智、センターアレックス、ライト福留と組んだ堅守で一躍有名となりました。この年の外野陣は鉄壁だったと考えられます。
英智の肩の強さはナゴヤドームのホームベースからセンターに向かって遠投してフェンス直撃するほど。元々ピッチャーですので、送球フォームが大きく捕球してから送球までは速くないが正確さは抜群です。
古田も言っていましたが、送球は第一に正確さを求めているとのことです。
この2004年以降は強肩が警戒され相手チームが進塁を自重する場面が多くなり、補殺数は少なくなっていますが、Youtubeで強肩・レーザービームなどで検索すれば、英智が必ずといってもいいほど出てくるほどです。
また、地面すれすれの飛球をダイビングキャッチしたり、フェンス際のダイビングキャッチなど玉際の強さも守備のスペシャリストとして存在感を見せてくれます。
以前、報道ステーションのナレーションでは
「野生人」
とも言われていました。
特徴としてフライの捕球方法が独特で、通常は誰でも縦にグローブを構えるところ横に寝かせてキャッチするのです。
「飛球がぶれたり風で流されたり、またお手玉してしまった場合でも上下左右に動かしやすく対応しやすい」
とのことからだそうです。
英智伝説の1つがこのプレーです。
2006年5月10日北海道日本ハムファイターズ戦では、延長11回に二塁ランナーだったのだが、ワイルドピッチで二塁から悠々ホームインする走塁。
YouTube: 2006 5/10 Dragons vs Fighters 英智ホームイン
良く良く見れば英智の走塁も凄いのですが、三塁コーチ(誰だっけ?)の判断もいいです。