平日にも関わらず、このナゴヤ球場にお集まりの中日ドラゴンズファン、ご機嫌いかがだったでしょうか。
ウエスタン・リーグ開幕戦に加えて、根尾選手が出場することもあり、開場前にはファン約800人が列をつくりました。球団も「消防法によりスタンドが収容人数に達し次第、入場をお断りする場合がございます」と、異例のリリースを公式サイトで発表していました。
試合の方は、オリックスバファローズ開幕ピッチャーの山岡泰輔選手の調整登板と、金田和之選手から8安打を放ったものの2点に抑え込まれ、中日ドラゴンズの先発・石川翔選手から3回に3点、4回に4点を奪い、その後も猛攻を抑えられずに14安打の10失点で開幕勝利とはいきませんでした。
その中で、今日集まったドラゴンズファンのほとんどの方のお目当てはドラフト1位の根尾昂選手だったと思います。根尾選手は13日の阪神タイガースとのオープン戦で一軍実戦デビュー。14日の埼玉西武ライオンズとのオープン戦で二番・ショートでフル出場。オープン戦とは言えども一軍での実戦で4打数1安打の成績を残していたので、期待は分かりますが、さすがに、プロの壁は厚く、高かったと思います。
試合の方には、一番・ショートでスタメン出場でした。
第1打席:1回裏、直球を2球見逃し、カウント0-2からのスライダーに手が出せず、見逃し三振
第2打席:3回裏、1アウトランナーなしから、直球を打たされサードゴロ
第3打席:6回裏、先頭で登場し、カウント1-2からの変化球に空振りの三振
第4打席:7回裏、2アウト二・三塁のチャンスに回ってきましたが、カウント2-2からの外角低めへの変化球に手が出ず見逃しの三振
第5打席:9回裏、2アウト二・三塁のチャンスに再び回ってきましたが、カウント2-1からの直球をサードゴロ
この日、5打数0安打3三振と、プロの壁を痛感する1日になった。本人と指導陣が一番わかっていると思いますが、外角低めにコントロールされるボールにまったく対応が出来ていない状況のように思います。ここのボールの見極めと、強く打てるような対処でしょうか。
逆に、溝脇隼人選手が山岡選手から2安打、石川駿選手は3安打と存在感を見せてくれました。これも、根尾選手の影響か、溝脇選手は本職はセカンド・ショートなのですが、この日はサードの守備位置に就いていました。プロ野球選手先輩としての意地もあるでしょう。2017年4月に開幕一軍をつかみ取り、プロ初ホームランを放ちましたが、4月下旬に二軍へ落ち、その後、ケガの手術もありリハビリに終わりました。昨年は二軍で90試合に出場し打率.276と結果を残し、シュアなバッティングで2年ぶりの一軍入りを目指して欲しいと思います。
さて、根尾選手。公式戦での1試合3三振について「ないと思います」と、高校時代を通じて初めだったらしいです。試合後、小笠原二軍監督は、「数字ではない。内容であったり、可能性だったり。いろんなタイミングもある」と話した。ウエスタン・リーグ3連戦の状態次第で、19日からの一軍オープン戦に再合流する可能性は残しました。
ただ、一軍のショートのレギュラーは一昨年のセ・リーグ新人王で、昨季もチームでただ一人全143試合に出場した京田陽太選手。今のままでは、京田選手も打てないにしても、守備に関しては京田選手の方が数倍上手く、何と言ってもあの脚力も武器です。一軍において、中途半端な出場をするよりも、二軍で試合数、打席数を数多く経験させた方がいいと思います。