今キャンプ初の一軍での阪神タイガースとの練習試合が行われた2月8日。我らが中日ドラゴンズの復活となる様子を確認しに、沖縄・北谷町へと行ってきました。
昨年は、勝手がわからないため、那覇市内のホテルで6時45分に朝食を摂って、7時15分に出発。公園駐車場に着いた8時頃には、既に3分の2以上は埋まっている感じでしたが、今年は、朝食時間は同じくらいでしたが、少し余裕を持って8時前にホテルを出発しました。が、練習試合ということもあって、駐車場はほぼ満車状態でした。
昨年は球場正面出入り口付近で、宿舎から球場入りする選手らの写真を撮るために大勢のファンが押しかけていましたが、今年はその姿がありません。13時から練習試合ということもあって、もしやと思い、スタンドへ向かいますと、グラウンド内では、早くも選手がアップしているところでした。そして、スタンドには多くのファンがこれまた熱心に見学しています。
天気予報では雨の心配は少なかったものの、雲行きはあやしく、万が一のことも考えて屋根のあるバックネット裏上段に座席を確保。
まもなく、全体のアップが終わり、続いてベンチ前でダッシュがあり、その後、ティーバッティングとフリーバッティングが始まり、サブグラウンドと陸上競技場では出場予定のない選手が別練習を開始しています。
徐々にスタンドにファンが増えてきて、普段の練習日には目にすることのない、黄色いユニフォームを着たファンが三塁側スタンドに一大勢力を築いていました。
そうこうしているうちに、13時からのお待ちかねの練習試合が開始されました。
ドラゴンズは、2年目の根尾昂選手が一番・ライトで出場。高橋周平選手が三番に入り、四番・福田永将、5番・阿部寿樹選手がクリーンアップを形成。先発は山本拓実選手。一方の初の対外試合となるタイガースは、原口文仁選手が五番に入り、スタメンマスクをかぶり、高山俊選手と近本光司選手が一・二番でコンビを組み、秋山拓巳選手が先発と、なかなか豪華なスタメンでした。
試合の方は山本選手が3回を2安打無失点に抑えるピッチング。1回裏2アウト一塁から福田選手が左中間へ2ランホームランで先制、3回にも武田健吾選手のソロホームラン、新外国人のモイゼス・シエラ選手がタイムリーを放ちます。
その後、タイガースに逆転を許しますが、7回裏に溝脇隼人選手の2ランホームランで同点にしましたが、9回に勝ち越され、初戦、勝利となりませんでした。
阪神000330001|7
中日202000200|6
練習試合と言えども、やっぱり勝ってスタートして欲しかったとは思うのですが。
打線は悪くはない印象でした。福田選手はさすがという印象で、今年にかける意欲が感じられたホームランでした。シエラ選手は第2打席で詰まったあたりではあったものの、初安打初打点をマーク。さらに続く京田陽太選手のライト前ヒットで、まさかの三塁まで力走。その姿にスタンドからはどよめきが湧くほどでした。
前日は私の目から見て、良いところがなかった根尾昂選手は7回裏にライト前ヒットを放ち2020年初ヒットをマーク。5打席立って2本の外野フライ、2三振、1安打でしたが、早いカウントから、どんどん振っていく積極的なスイングが際立ち、やっと「らしさ」が出たと思います。ただ、一振りで仕留める精度はまだまだのようです。
根尾選手は身長177cm、体重80kgとのことですが、小さく見えます。この日ホームランを打った溝脇選手は身長178cm、体重70kgで根尾選手の方ががっちりしているはずなのですが、小さく見えます。根尾選手は足を上げ身体の回転力を使う打法ですが、この打法は身体が軸がブレやすいです。それをカバーするのがパワーとバットスイングだと思うのですが、まだ身体自体が出来上がっていないので、より繊細なタイミングが必要なのでしょう。一方、ホームランを打った溝脇選手は足をほとんど上げず、確実にミートして、タイミングを取っています。
まあ、焦らず、じっくりとです。
一方、根尾選手の外野守備。ライトでスタートして8回からはセンターを守り、守備機会は何回かありました。まあまあ、というところでしょうけど、もっと経験は必要でしょう。
まあ、焦らず、じっくりとです。
与田剛監督は根尾選手に関してはキャンプ、オープン戦で、「どんどん試合に出して経験を積ませたい」「凡打はダメ、打ったから良しとの単純な判断じゃなく、そういう色んなつながりも見て選手を評価していく」と重要視したいのは結果よりも内容との考えです。
ドラゴンズの外野陣は、この日、先制アーチでアピールしたレフトに福田選手、ソロイ・アルモンテ選手、センターの大島洋平選手、ライトの平田良介選手らで、ほぼ固まっていて、そこに割って入るにはまだ厳しいでしょう。
それでも、思い切りのいいバッティングに加え、内外野を守ることのできる守備力に信頼性が高まってくれば、チーム層を厚くするための貴重な存在になる可能性があります。
試合前のシートノックで鮮やかなバックホームを投じてスタンドから歓声が上がり、スコアボードにヒットランプが点滅し、スタンドから大歓声が沸き上がりました。
それだけ、ファンは根尾選手に期待しているということでしょう。
根尾選手に負けず劣らずの人気者のドアラさんは神出鬼没。球場の外でファンサービスしたり、グランド整備しながら営業活動したりと大忙しでした。
なお、試合の途中に米軍嘉手納基地からのF-15が3機、爆音を轟かせながら球場上空を旋回。
離着陸時の飛行コースはまさしく民間地域の上空。嘉手納基地騒音訴訟騒として、音軽減を要求する内容の訴訟も提起されているくらい、この地域では日常的に騒音に悩まされているのがよくわかりました。
また、1994年4月4日のF-15戦闘機墜落事故など、件数は少ないにしても、民間地域への墜落事故など不安についても、いつも隣合わせだということを身に沁みました。