「時を戻そう」は2019年12月に催されたM-1グランプリ決勝で3位になった、お笑いコンビ「ぺこぱ」のセリフです。優勝したのは「ミルクボーイ」の2人でしたが、「絶対に人のせいにしないツッコミ」で強烈な印象を残したのが、ぺこぱです。
ぺこぱの2人は、アルバイト先で知り合った、松陰寺太勇さん(右:ツッコミ担当)とシュウペイさん(左:ボケ担当)の2人。当時、ピン芸人としても活動していた松陰寺さんが、「将来、何をやりたいの?」とシュウペイさんに聞いたところ、「伝説を作りたい」と答えたことがきっかけになって、2008年4月にコンビを結成しました。
2019年のおもしろ荘(毎年1月1日放送)で優勝を果たしています。優勝はしたのですが、2019年にブレイクしたのは、「パンケーキ食べたい」の夢屋まさるさんでした。
そして、結成11年目、出場7回目になった2019年M-1グランプリで「ツッコミ方改革」のキャッチフレーズで初の決勝進出を決め、実際には突っ込んではいないこともあり、松本人志さんに、「ノリ突っ込まないボケという新しいジャンルを切り開いた」と評されていました。
ぺこぱを知らない方に、どんな感じかとネタを書いておきます。
シ:突然なんだけどさ、これからくる超高齢化社会に向けてさ、お年寄りには親切にしたいなと思って
松:(ピューウ♪:口笛)相方、なんて素晴らしい心構えだ
シ:じゃあ、電車で席譲りたいから、お年寄りやって
松:オレがお年寄りをやればいいのか?悪くないだろう
(プシュー:ドアの締まる音。おじいさん役の松陰寺さんが電車に乗ってくるが、シュウペイさんもおじいさんになる)
シ:アウアウアウ・・・ヨカッタラ席どうぞ
松:いや、お年寄りがお年寄りに席をゆずる・・・時代がもうそこまできている!そうだ・・・これが日本の現実なんだ
シ:あのぉ、キャバクラにいきたい
松:いや、元気なじいさん!・・・に、こしたことはない。そうだな?
(パラパラダンスを急に踊りだすおじいさん)
シ:あわわ、カラダが覚えとる
松:いや、おかしいだろ!・・・と、言えるのもあと30年だ!おい、ちょっと待ってくれよ相方、なんでパラパラ踊ってんだよ、オマエがお年寄りやってどうすんだよ
シ:マチガエター!
松:間違いっ・・・を、間違いと認められる人になろう。そうだろう?間違いは・・・故郷だ・・・誰にでもある。どうもありがとう
シ:ちょっと思ったんだけどさ、先にお手本を見せてもらっていい?
松:お手本?オレが席をゆずればいいということか?悪くないだろう
(プシュー)
シ:今日の電車も混んどるのう
松:おじいさん、よかったら席どうぞ
(おじいさんドアに顔を挟まれる)
松:いや、マンガみてえなボケしてんじゃねえよ!・・・って、いうけどそのマンガってなんですか?もう、適当なツッコミをするのは辞めにしよう
松:時を戻そう
(プシュー)
松:おじいさん良かったらぼくの席をどうぞ
シ:すまんのう
(席に座りながらそのヒザの上にシュウペイさんを座らせる)
松:いや、おじいちゃんのヒザの上!・・・は、懐かしい!あの頃を懐かしがろう
松:時を戻そう
という感じで、今までの漫才ではダウンタウンの浜田雅功さんを代表するような「なんでやねん!」「違うやろ!」とボケに対して、ツッコミますが松蔭寺さんの場合はボケを否定せず、すべてを肯定したツッコミがウケたのです。
今、時が戻せるのであるのならば、現在、世界中の誰しもがそうしたいものだと思います。
私たちには、マンガ「ドラえもん」のタイムマシンや映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくるデロリアン(タイムマシン)はありません。過ぎて行った時間には戻れませんし、亡くなってしまった方は戻ってこれません。
ぺこぱの漫才では「時を戻そう」がネタとして使われていますが、私は「先へ進もう」というメッセージにも思えますし、そう解釈します。これから先、どう行動していくのかが、大事なことなのですよね。
松:おじいさん、よかったら席をどうぞ
シ:レロレロ・・・レロレロレロ・・・レロレロレロレロ・・・ワレワレハ・・・宇宙人ダ
松:いや、宇宙人が電車に乗ってくる!・・・ということは、宇宙船が壊れている可能性がある。移動手段を失っている。助け合っていこう
助け合って行くこと。大事なことですよね。2021年は、優しい気持ちが誰でも持てる年であって欲しいです。
いろいろなことに振り回されてきた1年です。不安な心持で毎日を過ごしていますと、1日1日が本当に愛おしく感じられます。
あらためて、2度とこない今日という1日を大事に大切に過ごしたいと思います。
良いことはずっと続き、良くないことには、必ず終わりが来ると信じていきましょう。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。また、明日、ここで、お会いしましょう。