第48回三井ゴールデン・グラブ賞が10月31日に各ポジションの投票結果とともに発表されました。
選考基準に達した選手の中から、新聞社、通信社、テレビ局、ラジオ局のプロ野球担当記者として5年以上の現場取材を主に担当している記者が投票で選びます。今季はパシフィック・リーグの有効投票者数「263」、セントラル・リーグの有効投票者数は「299」でした。
意外と知られていないのが、選手の選考基準です。
・投手は規定投球回(144回)以上に投球していること、またはチーム試合数の1/3(48試合)以上に登板していること
・捕手はチーム試合数の1/2(72試合)以上で捕手として出場していること
・内野手はチーム試合数の1/2(72試合)以上でひとつのポジションの守備に就いていること
・外野手はチーム試合数の1/2(72試合)以上で外野手として出場していること
今年は両リーグで計6人が初受賞しました。パ・リーグでは福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大選手が投手部門、内川聖一選手が一塁部門、東北楽天ゴールデンイーグルスの浅村栄斗選手が二塁手部門、千葉ロッテマリーンズの荻野貴司選手が外野手部門で初受賞でした。セ・リーグでは阪神タイガースの西勇輝選手が投手部門、中日ドラゴンズの高橋周平選手が三塁手部門で初受賞でした。
パシフィック・リーグ
〇投手 千賀滉大(福岡ソフトバンクホークス) 82票 / 初受賞
投手 高橋礼(福岡ソフトバンクホークス) 70票
投手 有原航平(北海道日本ハムファイターズ) 44票
〇捕手 甲斐拓也(福岡ソフトバンクホークス) 215票 / 3年連続3度目
捕手 若月健矢(オリックスバファローズ) 25票
捕手 森友哉(埼玉西武ライオンズ) 16票
〇一塁手 内川聖一(福岡ソフトバンクホークス) 124票 / 初受賞
一塁手 山川穂高(埼玉西武ライオンズ) 53票
一塁手 銀次(東北楽天ゴールデンイーグルス) 45票
〇二塁手 浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)102票 / 初受賞(一塁手で過去1回受賞)
二塁手 外崎修汰(埼玉西武ライオンズ) 92票
二塁手 中村将吾(千葉ロッテマリーンズ) 46票
〇三塁手 松田宣浩(福岡ソフトバンクホークス) 161票 / 7年連続8度目
三塁手 中村剛也(埼玉西武ライオンズ) 54票
三塁手 B・レアード(千葉ロッテマリーンズ) 26票
〇遊撃手 源田壮亮(埼玉西武ライオンズ) 219票 / 2年連続2度目
遊撃手 今宮健太(福岡ソフトバンクホークス) 35票
遊撃手 中島卓也(北海道日本ハムファイターズ) 9票
〇外野手 秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ) 199票 / 5年連続6度目
〇外野手 荻野貴司(千葉ロッテマリーンズ) 168票 / 初受賞
〇外野手 西川遥輝(北海道日本ハムファイターズ) 141票 / 3年連続3度目
外野手 金子侑司(埼玉西武ライオンズ) 101票
外野手 島内宏明(東北楽天ゴールデンイーグルス) 66票
外野手 辰己涼介(東北楽天ゴールデンイーグルス) 53票
セントラル・リーグ
〇投手 西勇輝(阪神タイガース) 110票 / 初受賞
投手 山口俊(読売ジャイアンツ) 66票
投手 大瀬良大地(広島東洋カープ) 42票
〇捕手 梅野隆太郎(阪神タイガース) 200票 / 2年連続2度目
捕手 會澤翼(広島東洋カープ) 58票
捕手 小林誠司(読売ジャイアンツ) 32票
〇一塁手 J・ロペス(横浜DeNAベイスターズ) 173票 / 4年連続5度目
一塁手 D・ビシエド(中日ドラゴンズ) 55票
一塁手 岡本和真(読売ジャイアンツ) 54票
〇二塁手 菊池涼介(広島東洋カープ) 180票 / 7年連続7度目
二塁手 山田哲人(東京ヤクルトスワローズ) 90票
二塁手 阿部寿樹(中日ドラゴンズ) 19票
〇三塁手 高橋周平(中日ドラゴンズ) 121票 / 初受賞
三塁手 宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ) 94票
三塁手 大山悠輔(阪神タイガース) 38票
〇遊撃手 坂本勇人(読売ジャイアンツ) 167票 / 2年ぶり3度目
遊撃手 京田陽太(中日ドラゴンズ) 110票
遊撃手 大和(横浜DeNAベイスターズ) 21票
〇外野手 丸佳浩(読売ジャイアンツ) 225票 / 7年連続7度目
〇外野手 鈴木誠也(広島東洋カープ) 207票 / 2年ぶり3度目
〇外野手 大島洋平(中日ドラゴンズ) 194票 / 2年連続7度目
外野手 近本光司(阪神タイガース) 97票
外野手 亀井善行(読売ジャイアンツ) 78票
外野手 平田良介(中日ドラゴンズ) 28票
球界を代表する守備の名手が名前を連ねていますが、毎年のようにネット上では選考法に関して疑問の声を挙がっています。
そもそも、守備おいてもいろいろ指標が整備されてきており、「守備率」、「アウト寄与率」、「ゾーンレーティング」などや、「刺殺」、「補殺」、「失策」などのお馴染みの数字もあります。これらの定量的なデータではなく、記者投票という評価基準のあいまいさが問題なのでしょう。
今後、今後変更されることはあるのだろうか。
ただ、ゴールデン・グラブ賞は、日本野球機構(NPB)の年間表彰ではないので、このままかも知れませんけど。