どうして、店頭にこの本が出ているのか。
その意味が分かったのは、つい先日のことです。
大河ドラマだったのですね。
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
「平家物語」に出てくる清盛さんは、あまりいいイメージでは書かれていません。
ただ、実際には温厚で情け深いものだったとも言われています。
歴史というものは、だいたい勝った方が正義という感じで評価されたりします(私感)。
藤原氏の貴族政治から、武家政治へと歴史的転換を進めて行ったのは平家ではありますが、最終的に平安時代に幕を引いた時の権力者が平家であり、鎌倉幕府を築いて武家政治を確立したのは源頼朝さんの源氏でした。
また、源氏には源義経さんという、悲劇のヒーローもいますので、その意味では、平家よりも源氏の方が評価され、いいイメージを持っているようにも思えます。
実際、NHKの大河ドラマのHPにも「「平家物語」ではアンチヒーローとして描かれていた男に新たな光をあて、歴史絵巻から解放された、躍動感とエネルギーにあふれる男として描く」と、アンチヒーローと書かれているくらいですしね。
一方、「最下層の召使いでも、彼の家族や知り合いの見ている前では一人前の人物として扱ったので、その者は大変な面目と感じて心から喜んだ」という逸話も残っているくらいですから、その実像は必ずしも、ダーティーではなかったのだと想像します。
清盛さんと言えば厳島神社。
「安芸の宮島」と呼ばれていて、日本三景の一つです。大鳥居が海にあり、引き潮の時に鳥居まで歩いて行けます。
その昔、一度だけ行ったことがあります。松本から高速バスを乗り継いで広島駅に着いたのが朝の05:30。
まだどこも開いていない。ということで、路面電車で宮島口まで行き、フェリーで宮島へ。
宮島と言えば”もみじまんじゅう”(by B&B・・・がばいばあちゃんの島田洋七さん)です。
お土産のもみじまんじゅうは、驚くほどの美味しさではありませんでしたが、出来立てのもみじまんじゅうは「この上ない美味しさ」です。行くなら朝一番の宮島をお勧めです。
そして、お昼前のフェリーで宮島口にある、「駅弁 あなごめし うえの」さんへ。
http://www.anagomeshi.com/
これ、もう言うことございません。
話を基へ戻して。
清盛さんについて『「愚管抄(ぐかんしょう; 天台宗僧侶による、鎌倉時代初期の史論書)」に「ヨクヨク謹ミテ、イミジク計ラヒテ、彼方此方シケル」とあり、如才なく諸方に気を配る人物であり、複雑な院政期の政界を生き抜く処世術を持っていた(Wikiより)』そうです。
ただ、権力を持つようになってからは、それを維持するために、いろいろな勢力と戦っていくことになります。その結果、強引な手段に出るようになり、評判も悪くなったそうです。
いつの時代も同じようなことが繰り返されています。
一方、日宋貿易を始めたり、財政基盤の開拓、公共事業の推進など優れた政治家であったという。
そうとは知らずに買った、この本。歴史の復習です。
現代の政治家も、勉強し直したらどうでしょうか。
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