優勝のチャンスというものは、人生の中でそうそう巡って来るものではありません。競争相手が多ければ多いほど難しいですし、さらに言えば、ジャイアントキリング(大番狂わせ)が起こりにくい野球などのスポーツでは、本当に奇跡でも起こらない限り不可能です。
さて、そんな千載一遇のチャンスが巡って来たのが、大相撲9月場所です。白鵬関、稀勢の里関、鶴竜関の3横綱が初日から休場。日馬富士関一人状態です。場所前、八角理事長(元;横綱・北勝海)は3横綱休場を「申し訳ない気持ち」と語っていましたが、オカダ・カズチカ選手、内藤哲也選手、田口隆祐選手(アレ?)のいない新日本プロレスといったところでしょうか。
さらに、前頭二枚目の碧山関、十二枚目の佐田の海関も休場、二日目には大関高安関と前頭四枚目の宇良関が負傷し、休場となっています。平幕の碧山関は7月場所では13勝2敗と絶好調で千秋楽まで優勝争いをしており、注目力士の一人でした。
つまり、今場所は3横綱に加え、注目力士が土俵から消えてしまっており、他の幕内力士にとって3横綱が不在なのは優勝を狙える絶好のチャンスということなのです。ですから、一見面白みがなさそうだった場所が、俄然、誰もが本気で優勝を狙って土俵に上がってくることが予想されます。
それが証拠に初日は横綱日馬富士関と大関高安関は勝ったものの他の5人の役力士はすべて敗れました。特に、目の上のたんこぶともいえる横綱連がいない今場所は役力士にとって、優勝に手が届くチャンスなのですが、平幕力士に土をつけられたのです。波乱の幕開けになりそうです。
とはいえ、やはり優勝候補の筆頭は横綱日馬富士関でしょう。ただ一人の横綱としての責任があります。続くは、初日星を落としたものの、ケガから復帰の大関照ノ富士関でしょう。今場所はヒザの状態もよく、完調に近いと言われており、最近の不調を吹き飛ばしたいところです。
役力士では小結栃煌山関。初日の敗戦(日馬富士関戦)は仕方がないとして、先場所の12勝3敗という好成績は自信になっているはずです。続くは関脇御嶽海関。突き押し相撲が持ち味で、勢いに乗ると白星を重ねることが多い力士です。
その御嶽海関を初日に破った阿武咲関も突き押しで売り出し中で、5月場所、7月場所と2場所連続で10勝5敗という好成績を残しています。
そして、最近好調な平幕力士。前頭筆頭の栃ノ心関は早くも3敗ですが、二枚目の北勝富士関、三枚目の千代大龍関あたりでしょうか。他には、復活を期し、金星を挙げた元大関琴奨菊関、初日に巨漢逸ノ城関を押し出しで破った貴景勝関、193センチの大型で、大化けの可能性があるといわれる輝関など、ほとんどすべての幕内力士に優勝争いをする可能性がありそうです。
その他にも、小兵ながら抜群の身体能力とスピードを持ち多彩な技を繰り出す石浦関、絶大な人気を誇る遠藤関、大器といわれる正代関などが後半まで優勝争いをするようですと、大いに盛り上がるでしょう。
さて、期待を込めて、優勝候補はずばり、東前頭11枚目の大栄翔関に一票。
好物は唐揚げ、リンゴ、ナシ。リンゴはカット派であり、リンゴよりもさらにナシの方が好きなのです。
どすこい!!