5年連続Bクラスに低迷も、投打で新戦力が台頭し、世代交代が進む一年だったと思います。
投手陣
2016年は2ケタ勝利、規定投球回到達がともにゼロでしたが、2017年は大野雄大選手、バルデス選手が規定投球回をクリア。しかし2ケタ勝利は今年も現れませんでした。柱に期待された大野選手、吉見一起選手、若松駿太選手が不調で、開幕から19試合連続で先発投手に白星がつかないという珍記録もありました。それでもリリーフから先発に転向した又吉克樹選手、プロ初勝利を含む5勝をマークした鈴木翔太選手らの活躍に、後半戦になって小笠原慎之介選手、ルーキーの笠原祥太郎選手が来年を期待させる好投を見せてくれました。ドラ1の柳裕也選手も初勝利を収め、来季の活躍に期待できそうです。
リリーフ陣では田島慎二選手がクローザーを務めましたが、対戦相手によっては不安な一面もありました。4年ぶりに50試合登板を果たした岩瀬仁紀選手が6月に14試合無失点で12年ぶりに月間MVPを獲得して健在ぶりを見せ、祖父江大輔選手、伊藤準規選手らが中継ぎで才能を開花しました。また、育成から支配下に昇格して1年目の三ツ間卓也選手も、5月までに28試合に登板し存在感を発揮してくれました。あとは年間を通してけが人が出ないことでしょう。新外国人ピッチャーがどれだけ働くかにチームの浮沈がかかってしまいます。
打撃陣
森監督がテーマに掲げた足を使った攻撃では、リーグ2位の77盗塁をマーク。相手の守備の乱れを突いた積極的な走塁もあり、選手の意識が変わり、一定の成果を得たと思います。その先導となったのが新人王に輝いた京田陽太選手です。リーグトップの39本の内野安打を放つなど俊足ぶり、次の塁を塗らう積極的なスタイルで一番に定着。チームトップタイの23盗塁を記録しました。しかし、それが得点にはなかなかつながらず、ホームラン35本でホームラン王を獲得したゲレーロ選手を擁しても、得点はリーグ5位の487でした。6月には平田良介選手、8月にはビシエド選手、大島洋平選手と主力が相次いで故障離脱し、還す打撃が機能しませんでした。
それでも大島選手は離脱するまで首位打者争いをし、ビシエド選手らに代わってプロ11年目の福田永将選手が7月以降にホームラン18本を量産。亀澤恭平選手、松井佑介選手、遠藤一星選手らも存在感を見せており、打力は向上しつつあります。
守備力
長年の課題となっていた正捕手不在。2018年には解消されそうですが、2017年は松井雅人選手、武山真吾選手、木下拓哉選手、杉山翔大選手らが併用されましたが、確固たる地位を築いた選手はいませんでした。FAで獲得した大野奨太選手の加入でどうなるのでしょうか。
失策数ではリーグ2位だった昨年の66個からさらに数を減らし、57個でリーグトップとなりました。一概に単純な比較評価は出来ませんが、守備機会がリーグ2位の5489でしたので、確実にミスは減っています。ムダな失点を減らすためにも、ここほとことん減らしていってもらいたいものです(見た目はそうでもないですけど)。
チーム成績 59勝79敗5分 勝率.428 (5位)
打撃成績 ホームラン111本 得点487 打率.247 防御率4.05
最優秀新人 京田陽太選手
本塁打王 ゲレーロ選手 35本
カムバック賞 岩瀬仁紀選手
月間MVP 4月 大島洋平選手
5月 ビシエド選手
6月 岩瀬仁紀選手
1月
6日 エルビス･アラウホ選手とホルヘ･ロンドン選手の獲得を発表。背番号はアラウホ選手が49、ロンドン選手が91
16日 野球殿堂博物館は、2017年度の野球殿堂顕彰者を発表し、プロ野球関係の表彰で星野仙一さん(投手)をエキスパート表彰者として発表
2月
26日 レオナルド･ウルへエス選手とライデル･マルティネス選手の両名と育成選手契約したことを発表。背番号はウルへエス選手が210、マルティネス選手が211
3月
19日 2015年に自由契約となっていた川上憲伸さんが現役引退。今後は野球評論家として活動
4月
30日 大島洋平選手が通算1000安打、史上286人目
5月
30日 藤井淳志選手が1号ソロホームランを放ち、これが球団通算8500本ホームラン
6月
3日 荒木雅博選手が通算2000安打、史上48人目。高卒ドラフト1位指名での達成は史上4人目。アレックス･ゲレーロ選手が球団新記録の6戦連続ホームラン
23日 岩瀬仁紀選手が対読売ジャイアンツ戦でセーブを記録し、山本昌さんが保持していたセ･リーグの最年長セーブ記録(41歳2ヶ月)を42歳7ヶ月に更新
7月
7日 育成の浜田智博選手を四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズにシーズン終了まで派遣を発表
18日 岩瀬仁紀選手が歴代2位タイの944試合登板
21日 岩瀬仁紀選手が歴代単独2位となる945試合登板
26日 東京ヤクルトスワローズが、対中日ドラゴンズ戦で史上4度目、セ・リーグでは66年ぶりとなる最大10点差をひっくり返しての逆転勝利
31日 北海道日本ハムファイターズの谷元圭介選手を金銭トレードで獲得。背番号は60
8月
4日 岩瀬仁紀選手が、米田哲也さんに並ぶ通算949試合登板を勝利投手で飾る
6日 岩瀬仁紀選手が、プロ野球史上最多となる950試合登板を自身が保持するセ･リーグ史上最年長セーブ記録更新(42歳8か月)で飾る
9月
4日 一軍投手コーチでブルペン担当だった友利結さんのコーチ登録を抹消し、代わりとして二軍投手コーチだった朝倉健太コーチをベンチ担当の一軍投手コーチとする人事を発表
8日 広島東洋カープに敗れ、5年連続で勝率5割以下が確定
19日 今シーズンのBクラスが確定、5年連続でクライマックスシリーズ進出が消滅
21日 森野将彦さんが今シーズン限りで現役を引退することを発表
24日 一軍監督の森繁和監督の続投及び岩瀬仁紀選手と荒木雅博選手の選手兼任コーチ就任を発表
26日 ラウル･バルデス選手と来季の契約を結ばないことを発表
10月
1日 浅尾拓也選手が通算200ホールド、史上3人目
3日 野村亮介さん、八木智哉さん、岩崎達郎さん、武藤祐太選手、赤坂和幸さん、古本武尊さんの6名に対して戦力外通告を発表
4日 二軍打撃コーチの加藤秀司さんと嶋村一輝さんについて来季の契約を結ばないことを発表
14日 二軍投手コーチの高山郁夫コーチが今季限りで退団することを発表
16日 2016年に現役を引退し、球団の編成担当を務めていた岩田慎司さんが二軍投手コーチに就任とを発表
26日 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンDが、グランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールで行われる
1位 46 鈴木博志 投手 20歳 1997年3月22日 ヤマハ
2位 40 石川翔 投手 17歳 1999年12月14日 青藍泰斗高校
3位 0 高松渡 内野手 18歳 1999年7月2日 滝川第二高校
4位 50 清水達也 投手 18歳 1999年11月3日 花咲徳栄高校
5位 49 伊藤康祐 外野手 17歳 2000年2月3日 中京大中京高校
6位 59 山本拓実 投手 17歳 2000年1月31日 市立西宮高校
育成
1位 206 大藏彰人 投手 23歳 1994年5月15日 徳島インディゴソックス
2位 209 石田健人マルク 投手 22歳 1995年7月18日 龍谷大学
30日 金子丈、岸本淳希、赤田龍一郎の以上3名に戦力外通告を発表
31日 来期コーチングスタッフを発表。今季引退した森野将彦とチーフスカウトの石井昭男が打撃コーチ、チーム付スコアラーの都裕次郎が投手コーチに就任
11月
1日 戦力外通告を受けていた赤田龍一郎さんが現役を引退し、スタッフとして球団に残ることを表明
8日 谷元圭介選手が国内FAを行使せず残留することを表明
27日 佐藤優選手(14→25)、谷元圭介選手(60→14)、加藤匠馬選手(39→52)、桂依央利選手(40→68)、武山真吾選手(52→39)、谷哲也選手(70→58)の6選手の背番号変更を発表
28日 来期のチームスローガンを『原点回帰 Dragons愛!』とすることを発表
29日 戦力外通告した5名をスタッフとして契約したことを発表。野村亮介さんが打撃投手、八木智哉さんが編成部スカウト、赤坂和幸さんが広報部、金子丈さんがスコアラー、赤田龍一郎さんがブルペン捕手兼打撃投手にそれぞれ就任。また二軍打撃コーチの高柳秀樹さんと二軍育成コーチの小山良男さんが編成部へ配置換えを発表
12月
2日 アレックス･ゲレーロ選手の退団を発表
5日 戦力外となった岸本淳希さんが、社会人野球の日立製作所硬式野球部への入団が決定。ジョーダン･ノルベルト選手と来季の契約を結ばないことを発表
8日 育成契約の捕手藤吉優さんの自主退団を発表
9日 FA宣言を行っていた大野奨太選手(前北海道日本ハムファイターズ)の獲得を発表。背番号は27に決定
21日 福岡ソフトバンクホークスを退団した松坂大輔選手の入団テスト2018年1月下旬に行うことを発表
2018年9月
16日 対読売ジャイアンツで、もちろん勝利して8年ぶりの優勝
来年はいい年でありますように。
