野球小僧

「わき見」と「よそ見」

新年度が始まり、平成から令和へと変わりつつありますが、痛ましい交通事故が多く残念です。私も他人ごとではなく、自動車を運転する立場から、気を引き締めなければなりません。

三井住友海上保険における警察庁交通局による交通事故のデータをもとに、公益財団法人 交通事故総合分析センターがまとめた統計データにおいて、人身事故に限りますと、事故原因として法令違反別では安全運転義務違反が約75%を占めています。

その安全運転義務違反75.0%の内訳として、

運転操作不適7.0%
漫然運転7.8%
わき見運転16.4%
動静不注視11.2%
安全不確認30.4%
安全速度0.8%
その他1.3%

となっており、安全不確認が約30%と多く、わき見運転約16%、動静不注視約11%となっています。これらの事故は十分な注意を払って運転することにより防止できるものです。

さて、この「わき見」に似ている言葉に「よそ見」があります。どちらも「他の物事に気をとられ、別の方を見ること」を言います。

授業中に「よそ見・わき見」をする。
「よそ見・わき見」しながら歩く。

と同じように使っています。ただし、「わき見運転」とは言いますが、「よそ見運転」とは使いません。その他にも、私のように仕事中に一心不乱の場合も、「わき見もせず仕事する」と言いますが、「よそ見もせず仕事する」と言いません。また、どなたかは経験があると思いますが、恋人なりと歩いている時に、他の異性に気をとられてしまい、「よそ見しないで」と言われたりしますが、「わき見しないで」とは言われません。

つまり、似ているようで、「よそ見」と「わき見」は違いがあるということです。

「よそ見」の「よそ」:(自分とはかかわりのない)別のところ。特に、自分の所属とは別の組織、集団」のことを指します。
「わき見」の「わき」:すぐそば、かたわら。または、中心から外れた方向、場所のことを指します。

そう考えると、他の異性に気をとられてしまったときには、「わき見」をしていればいいのです。

さてさて、4月21日の中日ドラゴンズ vs. 東京ヤクルトスワローズ戦の5回表。1アウト二塁でスワローズの上田剛史選手がセカンドフライを打ち上げ、ドラゴンズのセカンドの堂上直倫選手がキャッチし、二塁ランナーのスワローズの雄平選手が飛び出していたため、堂上選手は二塁に送球し、カバーに入ったショートの京田陽太選手がキャッチしました。

タイミングは完全にアウトでしたが、二塁塁審の塁審は一塁方向を見ており、キャッチする瞬間を見ていませんでした。そして、二塁に目線を向けると、セーフのポーズを2回繰り返しました。

この判定にドラゴンズの与田監督が、京田選手曰く「怖かった」という、これまで見たことのないような形相で、二塁審に詰め寄りました。結局このプレーはリクエストとなり、アウトとなったが、ドラゴンズ側は納得せず、「プレーを見ていない審判がなぜ判定を下すのか聞きたい」とNPBに意見書を提出していた。

この件について二塁塁審は試合後、目線を外していたことについて問われると、「見ていました」と「よそ見」を否定するコメントを行いました。しかし、VTRには明らかに目線を外す様子が映っており、「嘘」とも取れる発言に批判が集中し炎上となったものです。

そして4月22日の夜にドラゴンズの加藤宏幸球団代表が、NPBから「打球判定の確認で一塁塁審を見たため確認が遅れた」と回答があったことが公表され、さらに与田監督が審判に抗議したことについて、「直ちにリクエスト要求するべきだった」と記載されていたそうです。ちなみに、抗議に行った後にリクエストを要求することはルール上できないことになってはいます。

4月23日に与田剛監督は、「見てましたと言っていた方が見てなかったのであれば、それに対してちゃんと答えを出さないと最終的な結論にはならない。我々だけではなくファンも納得しない」と、その時の二塁塁審の「見ていました」という発言に対して再び激怒しています。

この件については、咄嗟のプレーなので、審判にミスが出てしまうことはあると思います。その場を取り繕いために判定を下したのでしょう。人間が判定していることもあり、ミスは仕方ないとは思いますが、嘘をついたことは自体は問題だと思います。VTR検証が認められているのですから、改めて検証すれば、年末の珍プレーに取り上げられるくらいで済んだでしょう。

おそらく、高校野球などの場合であれば、タイムを掛け審判団で協議した上で結論を出すものと思いますが、プロは審判の権威を勘違いしているのか、あまりそういうことをしません。

ミスは誰でもあるのですが、プロ野球のこのようなミスはまだ取り返しがつきます。しかし、自動車事故におけるミスは取り返しがつかないことです。さらに、嘘をついて、その場を取り繕う行為は誰にも擁護のしようがないと考えます。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
今回はタイトルと序盤に引っかかりましたか。ありがとうございます。

あまりにもミスジャッジが多いと、本当にコンピュータ審判になっちゃいそうですね。正確すぎて逆に面白くないかも・・・

それより、「わき見」と「よそ見」は、くれぐれもしないように・・・
eco坊主
おはようございます。

ん? >私のように仕事中に一心不乱・・
仕事中にブログネタを一心不乱にわき見もせず考えているんですよね!
わきには仕事の書類やPCのデータ、メールがあるのに・・(笑)

交通安全の話だと思いますよね~タイトル。
あのプレーのジャッジの事でしたか。

50年後はストライクボールは元よりアウトセーフもコンピューターが判定するようになるんでしょうかねー いやもっと早くそうなるかも・・

今日も来るまでの移動・・わき見運転しないように気をつけよっと!
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