2022年3月24日午後2時33分ごろ、かの国から新型とみられるICBM級弾道ミサイルを発射され、防衛省によりますとミサイルは約71分間飛翔し、日本の「排他的経済水域（EEZ）」内である北海道の渡島半島の西方約150kmの日本海に落下したと推定されています。
幸いにも船舶などへの被害は確認されていないとのことですが、海にいるお魚さんたちにはとてつもない迷惑だったと思います。
地続きの陸上の領域となる「領土」というものはふだんあまり意識しないのですが、四方を海に囲まれている日本などには海にも国の主権がおよぶ領域の「領海」があります。また、尖閣諸島などの問題などでも「接続水域」や「排他的経済水域（EEZ）」などの言葉をニュースなどで見聞きする場合もあると思います。
そもそも、これらの違いは何なのか？いまさらですがちょっと調べてみました。
まず、沿岸国が管轄する海域の範囲は国連海洋法条約によって定められています。この条約に基づき、沿岸国は引き潮時の海岸線を基準にして海は大きく4つのエリアに分類されています。
（海上保安庁HPより）
■領海：12海里=約22.2km
沿岸国の主権は領海の上空や海底の地下までを範囲にしています。漁業をしたり、石油や天然ガスなどの資源を開発したりする権利を独占でき、領海に外国船が許可なく入った場合は自国の法律で取り締まれます。ただし、外国船には沿岸国の平和や秩序、安全を害しない限り、領海を自由に通航できる「無害通航権」が認められています。たとえば、瀬戸内海のようなところです。
■接続水域：24海里=約44.4km
領海の外側に接しています。接続水域は、基本的に公海と同じで、どこの船でも自由に航行してよい場所なのですが、「海警」や「漁政」といった、何かやらかしそうな「怪しい船」がやってくると「領海に近づくな」と警告したり、監視したり、予防的に取り締まることができます。
■排他的経済水域（EEZ）：200海里=約370.4km
ここも船は自由に航行できますが、魚などの漁業資源やレアメタルやメタンハイドレートといった鉱物資源などに関して、沿岸国の法律が適用されることがあります。EEZでは国の許可があれば外国船でも操業ができますが、そうでない場合は取り締まりの対象になります。日本の場合、広さは国土面積の約10倍にあたる約405万平方kmあります。日本では、海上保安庁や水産庁が、船だけでなく飛行機を使ってこの広い範囲を日々パトロールしています。
■公海：どこの国からの影響を受けない、だれの物でもない場所
すべての国に開放され、すべての国が航行の自由、上空飛行の自由、漁獲の自由、海洋の科学的調査の自由などが法律で与えられています。つまり、大手を振って「怪しい船」でも航行できてしまいます。
海はみんなのものです。およそ危害でも加えようとしない限り、基本的にどこを航行しようとも自由でおおらかな場所です。しかし、自国の領土に近ければ近いほど、その国が及ぼす力が強くなるという国際ルールがあります。
1945年に米国が、「米国の陸地から続く大陸棚の天然資源は米国のものだ」と宣言し、これをきっかけに領海を一方的に広げようとする動きが各国に広がりました。そこで国際ルールを作ることになり、国連海洋法会議は1958年に領海と接続水域に関する条約など海洋法4条約を採択しました。このときには領海の幅は定められず、1982年に採択された国連海洋法条約で領海やEEZについて取り決められました。現在の条約の加盟国は日本を含む約160カ国･地域となっています。
今回、EEZにミサイルが落ちたため、日本としては「危ないじゃないか！」的な反応（これだけが問題ではないでしょうけど）ですが、これが万が一領海にでも落ちたら攻撃されたことになってしまうと思います。
万が一のことがないことを願っていますが。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。
