(昨日は迷走していました・・・、気を取り直して・・・)
2024年8月。南海トラフ臨時情報、台風10号などにより、日本の交通網はあちらこちらで混乱。夏休みの予定が変更された方も多いと思います。
特に夏休み最後の週末を直撃した台風10号によって、東海地方中心に降った大雨の影響で東海道新幹線は一部区間で運転取りやめ。
そんなときの迂回ルートとして、名古屋~東京の場合、特急しなの-特急あずさ乗り継いで移動という方法、長野経由で特急しなの-北陸新幹線という方法があります。乗り継ぎ駅のJR塩尻駅やJR長野駅には9月1日に多くの方がいました。
ただ、特急しなのと特急あずさは案外大雨に弱い。今回、特急あずさは運休にならなかったものの、特急しなのは運休になりました。
そんなニュースを見ていましたら、なかには「名古屋からタクシーで帰ってきた」と言う方も・・・。知人が仕事のため、名古屋へ。8月30日にタクシーで東京に戻ったそうで、新幹線なら約11000円ですが、タクシーで14万9710円かかったとのこと。「どうしても外せない仕事があって戻ってきた」とのこと。
会社の経費で落ちるのでしょうけど。
このタクシー。江戸時代で言えば、「えっほ、えっほ」とかけ声をあげながらお客さんの乗せて走る「駕籠(かご)」。
時代劇でおなじみですが、将軍家や大名が公的に乗るのは駕籠とは言わず、「乗物(のりもの)」といって区別されていたそうです。その外見は黒漆塗りで、現代でいうならVIP専用高級車というところでしょうか。
大名が御忍(おしのび)に使っていたのは「御忍駕籠」、家来が殿様の用事を言い付けられて出かけるときに使うのは「権門(けんもん)駕籠」などとランクがあり、庶民が乗っていたのは民間専用の「町駕籠」。町駕籠にも富裕層と一般町人用とはわけられていたそうです。
その町駕籠の料金体系は現代のタクシーと同じように、距離を目安にした料金体系だったそうです。
昔は「里(り)」が距離の単位。1里は約4km。この1里を目安とした料金を設定。その料金は1里につき約400文(もん)だったそうです。
日本銀行によりますと、江戸時代における貨幣の価値がいくらになるかという問題は大変難しく、「簡単には言えません」とのこと。
目安として知る方法として、当時のモノの値段を現在と比べてみる方法があります。
たとえば、「そば」の代金で換算すると、
江戸時代のそばの値段:1杯=16文(江戸時代中期~後期)
「きしめん 住よし JR名古屋駅 7・8番線ホーム店」の駅そばの値段:1杯=500円
1文=約31円
となります。
1里(約4km)=400文ですから、1km=100文として、現代に換算しますと、
1km=3100円
です。
ちなみに、名古屋市内の普通車タクシー初乗り運賃ですが、
初乗運賃(1.011Kmまで)=500円
以降、232mごとに90円加算
という計算。
駕籠とタクシーの初乗り運賃は約6倍も違うことになります。
JR名古屋駅から東京都庁までのタクシー料金を計算してみますと、
総距離(国道1号経由):約377km
500円+(376km÷0.232km×90円)=146,362円
※出発時間が22:00~翌5:00の場合は深夜割増料金が含まれます。また、高速道路料金、途中の休憩時間による時間増しは計算していません。
上記の方の約14万円はほぼ納得の料金。
では、駕籠で名古屋城ら東京江戸城(皇居)までを計算してみますと・・・
総距離(東海道軽油):約348km
348km×3100円=1,078,800円
時代が時代でしたら、大名か将軍様くらいしか乗れないしろもの。一般町民には経費では落とせないでしょうね。
ちなみに、タクシーで東名高速道路利用時の所要時間は約4時間30分(何ごともなければ)。駕籠の場合は1里約1時間程度の速さだったそうで、歩く速さと変わらず、休みなしで約82時間です。
なお、駕籠の料金はさらに「チップ(酒代)」を要求されることもあったようです。
くれぐれもお気を付けください・・・。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
特に夏休み最後の週末を直撃した台風10号によって、東海地方中心に降った大雨の影響で東海道新幹線は一部区間で運転取りやめ。
そんなときの迂回ルートとして、名古屋~東京の場合、特急しなの-特急あずさ乗り継いで移動という方法、長野経由で特急しなの-北陸新幹線という方法があります。乗り継ぎ駅のJR塩尻駅やJR長野駅には9月1日に多くの方がいました。
ただ、特急しなのと特急あずさは案外大雨に弱い。今回、特急あずさは運休にならなかったものの、特急しなのは運休になりました。
そんなニュースを見ていましたら、なかには「名古屋からタクシーで帰ってきた」と言う方も・・・。知人が仕事のため、名古屋へ。8月30日にタクシーで東京に戻ったそうで、新幹線なら約11000円ですが、タクシーで14万9710円かかったとのこと。「どうしても外せない仕事があって戻ってきた」とのこと。
会社の経費で落ちるのでしょうけど。
このタクシー。江戸時代で言えば、「えっほ、えっほ」とかけ声をあげながらお客さんの乗せて走る「駕籠(かご)」。
時代劇でおなじみですが、将軍家や大名が公的に乗るのは駕籠とは言わず、「乗物(のりもの)」といって区別されていたそうです。その外見は黒漆塗りで、現代でいうならVIP専用高級車というところでしょうか。
大名が御忍(おしのび)に使っていたのは「御忍駕籠」、家来が殿様の用事を言い付けられて出かけるときに使うのは「権門(けんもん)駕籠」などとランクがあり、庶民が乗っていたのは民間専用の「町駕籠」。町駕籠にも富裕層と一般町人用とはわけられていたそうです。
その町駕籠の料金体系は現代のタクシーと同じように、距離を目安にした料金体系だったそうです。
昔は「里(り)」が距離の単位。1里は約4km。この1里を目安とした料金を設定。その料金は1里につき約400文(もん)だったそうです。
日本銀行によりますと、江戸時代における貨幣の価値がいくらになるかという問題は大変難しく、「簡単には言えません」とのこと。
目安として知る方法として、当時のモノの値段を現在と比べてみる方法があります。
たとえば、「そば」の代金で換算すると、
江戸時代のそばの値段:1杯=16文(江戸時代中期~後期)
「きしめん 住よし JR名古屋駅 7・8番線ホーム店」の駅そばの値段:1杯=500円
1文=約31円
となります。
1里(約4km)=400文ですから、1km=100文として、現代に換算しますと、
1km=3100円
です。
ちなみに、名古屋市内の普通車タクシー初乗り運賃ですが、
初乗運賃(1.011Kmまで)=500円
以降、232mごとに90円加算
という計算。
駕籠とタクシーの初乗り運賃は約6倍も違うことになります。
JR名古屋駅から東京都庁までのタクシー料金を計算してみますと、
総距離(国道1号経由):約377km
500円+(376km÷0.232km×90円)=146,362円
※出発時間が22:00~翌5:00の場合は深夜割増料金が含まれます。また、高速道路料金、途中の休憩時間による時間増しは計算していません。
上記の方の約14万円はほぼ納得の料金。
では、駕籠で名古屋城ら東京江戸城(皇居)までを計算してみますと・・・
総距離(東海道軽油):約348km
348km×3100円=1,078,800円
時代が時代でしたら、大名か将軍様くらいしか乗れないしろもの。一般町民には経費では落とせないでしょうね。
ちなみに、タクシーで東名高速道路利用時の所要時間は約4時間30分(何ごともなければ)。駕籠の場合は1里約1時間程度の速さだったそうで、歩く速さと変わらず、休みなしで約82時間です。
なお、駕籠の料金はさらに「チップ(酒代)」を要求されることもあったようです。
くれぐれもお気を付けください・・・。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。