九州地区大学野球連盟とは九州沖縄地域に所在する大学を対象にした大学野球リーグです。全日本大学野球連盟に所属しています。
2017年秋季の北部九州ブロック大会一部リーグは、最終週の最終日を残して日本文理大、近大産業理工学部が7勝2敗で並び、最終戦で勝った方が優勝を決める展開になりました。結果的に日本文理大のエース・清松選手(三年・龍谷高)が直接対決決戦で完投、チームは3-1で勝利して、4季連続23度目の優勝を果たしました。最優秀選手は犬塚選手(三年・唐津商高)、が受賞。2位に終わった近大産業理工学部のエース・屋比久選手(四年・必由館高)は3度目の敢闘賞、2度目のベストナインとなりました。首位打者は別府大の青木選手(三年・藤蔭高)が獲得しました。
南部九州ブロック大会トーナメントは沖縄県で開催され、熊本地区優勝・東海大九州キャンパス、2位の熊本大、宮崎地区優勝・宮崎産業経営大、2位の九州保健福祉大、鹿児島地区優勝・鹿屋体育大、2位の鹿児島大、沖縄地区優勝の沖縄大、2位の名桜大の8チームで優勝が争われ、決勝は地元の沖縄大と2季連続優勝を狙う東海大九州キャンパスとなり、沖縄大の山城修選手(四年・具志川商高)が完封の2-0で勝利し、2季ぶり5度目の優勝を果たしました。
また、明治神宮大会九州地区予選となる第24回九州大学野球選手権の九州地区大学野球連盟代表決定戦は北部1位の日本文理大と南部1位の沖縄大による第1、第2代表決定戦は日本文理大 4-0 沖縄大、第3代表決定戦は東海大九州キャンパス 6-1 近大産業理工学部でした。
■所属リーグ 勝敗は2017年秋季リーグ戦および入れ替え戦終了後のもの
北部ブロック
日本文理大 10試合 8勝 2敗 勝率.800
近大産業理工学部 10試合 7勝 3敗 勝率.700
別府大 10試合 6勝 4敗 勝率.600
長崎国際大 10試合 5勝 5敗 勝率.500
西日本工業大 10試合 4勝 6敗 勝率.400
大分大 10試合 0勝10敗 勝率.000
南部ブロック
熊本地区予選
東海大九州キャンパス 6試合 6勝 0敗 0分 勝点3
熊本大 8試合 4勝 4敗 0分 勝点2
崇城大 8試合 3勝 5敗 0分 勝点1
熊本学園大 8試合 2勝 6敗 0分 勝点0
宮崎地区予選
宮崎産業経営大 8試合 8勝 0敗 0分 勝点4
九州保健福祉大 10試合 6勝 4敗 0分 勝点3
宮崎大 10試合 5勝 5敗 0分 勝点2
南九州大 9試合 3勝 6敗 0分 勝点1
西日本工業大 9試合 2勝 7敗 0分 勝点0
鹿児島地区予選
鹿屋体育大 8試合 6勝 2敗 0分 勝点3
鹿児島大 6試合 4勝 2敗 0分 勝点2
第一工業大 7試合 3勝 4敗 0分 勝点1
鹿児島国際大 7試合 1勝 6敗 0分 勝点0
沖縄地区予選
沖縄大 10試合 8勝 0敗 0分 勝点4
名桜大 9試合 7勝 2敗 0分 勝点3
沖縄国際大 8試合 4勝 4敗 0分 勝点2
琉球大 9試合 3勝 6敗 0分 勝点1
沖縄キリスト教学院大 8試合 0勝 8敗 0分 勝点0
■優勝回数 2017年秋季リーグ終了時点
北部ブロック
一部 4回 日本文理大
二部 2回 大分大
1回 長崎国際大、久留米工業大
南部ブロック
2回 沖縄大
1回 第一工業大、東海大九州キャンパス
ブロック分け前
31回 九州東海大(現;東海大九州キャンパス)
19回 日本文理大(旧;大分工業大学)
10回 沖縄国際大
7回 福岡工業大
6回 崇城大(旧;熊本工業大)
5回 西南学院大、福岡大(旧;福岡商科大)、鹿児島経済大(現;鹿児島国際大)
4回 鹿児島大、西日本工業大
3回 沖縄大、別府大
2回 九州産業大
1回 北九州市立大(旧;北九州大)、熊本商科大(現;熊本学園大)、長崎大、鹿屋体育大、名桜大
■かつて加盟していた大学
九州六大学野球連盟独立時に移籍
北九州市立大(旧;北九州大)
九州大
九州国際大
久留米大
西南学院大
福岡大(旧;福岡商科大)
福岡六大学野球連盟独立時に移籍
福岡教育大
福岡工業大
九州産業大(旧;九州商科大)
九州工業大
九州共立大
その他
東海大福岡教養部
日本経済大(旧;第一経済大) 1992年、九州歯科大に代わり福岡六大学野球連盟に移籍
沖縄工業高等専門学校 2008年春季加盟、同年秋季限りで脱退
■歴史
母体は第二次世界大戦終了後の学制改革の全国新制大学野球連盟の九州地区です。1952年の旧制大学から続いている全国大学野球連盟との合併によって誕生した、全日本大学野球連盟の設立に伴って、九州地区全体の統轄組織をする目的で設立されました。したがって、設立当初から全日本大学野球選手権大会への九州地区代表を決定するための事務局的な位置付けでした。そのため他の大学野球連盟のような機能はなく、2000年まで、九州地区に所属していた一部のチームが組織し独立した福岡六大学野球連盟所属校の事務局が平行して事務代行を行なっていました。専任事務局が設立され事務局が所属校内に移ったのが2001年からと最近のことです。
1947年 全国新制大学野球連盟の九州地区を設置
1952年 全日本大学野球連盟の誕生に伴い九州地区大学野球連盟に移行。ただし、連盟主催の大会そのものは1961年までは、「九州地区大学体育大会 硬式野球の部」として実施
1957年 連盟内の一部のチームが九州六大学野球連盟を結成
1962年 第一回九州地区大学野球選手権大会(年一回)を実施
1965年 全日本大学野球選手権大会の出場枠において九州六大学野球連盟が独立
1970年 秋季大会を開始
1971年 秋季に連盟内の一部のチームが福岡六大学野球連盟を結成しリーグ戦が独立
1972年 全国大会への代表権に関して九州地区野球連盟と福岡六大学野球連盟の間で代表決定戦を開始
1976年 秋季大会の九州地区大学野球選手権大会としての開催を開始
1991年 全日本大学野球選手権大会の出場枠において福岡六大学野球連盟が分離
1992年 第一経済大が福岡六大学野球連盟へ移籍、入れ替わりに九州歯科大が福岡六大学野球連盟から移籍
1994年 福岡六大学、九州六大学、九州地区との間での明治神宮野球大会の出場権をかけた九州大学野球選手権大会が開始
2000年 長崎大が加盟
2001年 専任事務局を設置。事務局が福岡工業大から九州東海大に移動
2001年 全日本大学野球選手権大会の50回記念特別枠として、この年に限り九州地区連盟の代表の他に沖縄県単独の代表校が出場(出場校は、支部リーグの沖縄四大学野球リーグ戦の優勝校)
2003年 第52回全日本大学野球選手権大会にて日本文理大が連盟代表初の優勝
2009年 秋季から近畿大産業理工学部が加盟
2010年 10月開催の九州地区大学野球選手権大会秋季開催から大会の仕組み変更。全加盟チームによるトーナメントを止め、福岡支部(長崎の1チームも含む)、大分支部、熊本支部、宮崎支部、鹿児島支部、沖縄支部それぞれにおいて予選リーグを行い、それらの各上位2チームずつの合計12チームが決勝トーナメント大会に出場する方式に変更
2015年 折尾愛真短期大が加盟
2016年 沖縄キリスト教学院大、長崎国際大が加盟。加盟校の増加に伴い、全日本大学野球選手権大会において連盟の出場枠が2に増加。移動距離の問題が考慮され、リーグを北部ブロック(福岡・長崎支部、大分支部)と南部ブロック(熊本支部、宮崎支部、鹿児島支部、沖縄支部)に分けることになり、北部・南部から各1チームづつ代表を選出する形とする。なお北部は13チームによる入れ替えでのリーグ戦、南部は18チームによる地区予選からの決勝リーグ方式
■特徴
全日本大学野球連盟結成以来の地区連盟という性格と、所属校の所在地が沖縄まで含めた広範囲にわたる連盟のため、全日本大学野球選手権大会への代表決定は春秋ともに一堂に会してのトーナメント(九州地区大学野球選手権大会)で行なわれます。トーナメント制での代表決定は九州地区のみです。
■運営方法
北部・南部共通ルール
指名打者制度採用
コールドゲーム:5回終了時で10点差以上、7回終了時で7点差以上がついた場合適用
サスペンデッドゲーム:天災(降雨他)や前の試合の延長などが生じ、日没により試合の続行が不可能と判断され、かつ規定イニングスを消化できずに未成立になった場合に適用
延長戦タイブレーク:延長戦10回以後、1アウト満塁の段階からスタート。10回は任意選択制、11回以後は前回の終了時からの継続とする
■北部九州ブロック
北部九州の加盟大学13校を一部6校、二部7校に振り分けリーグ戦を行う
一部リーグは2回戦総当たりによる勝率制のリーグ戦、二部は1回総当たりの7試合と、1位から3位の上位リーグ、4位から7位の下位リーグに分かれてのリーグ戦による勝率制のスプリットシステムによる2ステージ制(1位から3位は合計8試合、4位から7位は合計9試合)です。一部、二部の入れ替えは、一部最下位と二部1位の自動入れ替えです。。自動入れ替え制をリーグ戦で採用しているのは北部九州ブロックのみです。
■南部九州ブロック
地区リーグは2勝先勝方式の勝ち点制[3]で春季は1位、秋季は1位と2位が決勝リーグに進出します。
決勝リーグは春季は各地区の1位が1回戦総当たりによるリーグ戦、秋季は各地区1位と2位によるトーナメント戦です。コールド、サスペンデッド、タイブレークは決勝リーグには適用しません。
■代表校の選出方法
北部九州ブロック
春季:一部リーグの優勝校が全日本大学野球選手権大会の九州地区大学野球連盟の北部代表校として出場
秋季:一部リーグの優勝校及び2位が九州地区代表校を決める決勝大会へ進出
南部九州ブロック
春季:決勝リーグの優勝校が全日本大学野球選手権大会の九州地区大学野球連盟の南部代表校として出場
秋季:決勝リーグの優勝校及び2位が九州地区代表校を決める決勝大会へ進出
決勝大会(代表決定戦)
北部九州ブロック及び南部九州ブロックの優勝及び準優勝大学がノーシード制のトーナメントを実施。1位から3位が明治神宮野球大会九州地区代表決定戦を兼ねるユニバーシアード記念九州大学野球選手権大会へ九州地区大学野球連盟代表として出場。ユニバーシアード記念九州大学野球選手権大会で優勝した場合に明治神宮野球大会に九州地区代表校として出場します。
福岡・長崎地区
1次リーグ:1回総当たりの勝率制
2次リーグ:スプリットシステムを適用。上位3チームと下位4チームに分かれ1回戦総当たり、1次リーグの成績を持越しての勝率制。1・2次の成績を合計して順位を決定する。上位2校が決勝大会進出。ただし、上位リーグにおいては勝率1位校が複数発生した場合は、その当該校による1試合制の決定戦を行い順位を決定します。
また、決勝大会には2位までに出場権が与えられるため、2位が2チーム並んだ場合でも決勝大会進出をかけた同様の「第2代表決定戦」を行います。
その他の地区
それぞれの県ごとにおける参加全大学総当たりによる2戦先勝方式の勝ち点制(同一カードの2勝チームに勝ち点1、2戦で決着の場合3戦目は実行しない。引き分けは再試合)で順位を決定し、各県それぞれ2チームずつが決勝大会に進出します。
■試合会場
北部九州ブロック
佐賀県:鳥栖市民球場、佐賀ブルースタジアム、みどりの森県営球場、みゆき球場
福岡県:久留米工業大グラウンド野球場、県営筑豊緑地野球場、田川市民球場、田川市猪位金球場、西日本工業大グラウンド、光陵グリーンスタジアム
長崎県:ビッグNスタジアム、佐世保市総合グラウンド野球場
大分県:別大興産スタジアム大分、だいぎんスタジアム、別府市民球場、日本文理大さくらボールパーク
南部九州ブロック
熊本県:藤崎台県営野球場、県営八代運動公園野球場、崇城大学野球場、東海大九州キャンパス野球場、HONDA熊本野球場
宮崎県:川南町運動公園野球場
鹿児島県:鴨池市民球場、鹿屋体育大野球場、伊集院球場
沖縄県:沖縄セルラースタジアム那覇、北谷公園野球場、宜野座村営野球場、名護市営球場、コザしんきんスタジアム、嘉手納球場、金武町ベースボールスタジアム、赤間運動公園野球場、くにがみ球場、うるま市石川野球場
■全国大会出場
北部九州ブロック
日本文理大 全日本大学野球選手権大会 出場 6回:優勝 1回
明治神宮大会 出場 1回
別府大 全日本大学野球選手権大会 出場 1回
西日本工業大 全日本大学野球選手権大会 出場 4回
南部九州ブロック
熊本地区
東海大九州キャンパス 全日本大学野球選手権大会 出場11回:ベスト4 1回
明治神宮大会 出場 2回
崇城大 全日本大学野球選手権大会 出場 5回
鹿児島地区
第一工業大 全日本大学野球選手権大会 出場 1回
鹿児島大 全日本大学野球選手権大会 出場 1回
沖縄地区
沖縄国際大 全日本大学野球選手権大会 出場 4回
名桜大 全日本大学野球選手権大会 出場 1回