失礼ながら、日本中のほとんど、いいえ、世界中のほとんどの人が勝つとは思っていなかったと思います。また、日本中のほとんど、いいえ、世界中のほとんどの人が誰も接戦になるとは思っていなかったと思います。
ただ、日本代表最終登録メンバー計31名およびバックアップメンバー13名。そして、18人のチームスタッフは、いろんなことを犠牲にしてきて、最後まで勝利を確信してきていたと思います。
ラグビーワールドカップ2019日本大会で日本代表(世界ランク9位)が1次リーグA組第2戦で同2位アイルランド代表に19-12で逆転勝ちしました。アイルランド代表には通算で10戦目にして初勝利、2015年大会での南アフリカ代表戦に続く「大金星」となります。
ただ、2015年大会前は2分けを挟んで、ワールドカップ16連敗中の中での出来事でした。2015年大会後、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(https://blog.goo.ne.jp/full-count/e/a0b932a57a0fc2273cbc213c9c5524c2)からジェイミー・ジョセフヘッドコーチに変わり、戦術も近年、世界的にラグビーの流れでもあるパスワークで相手ディフェンスを破るのではなく、キックを多用するように変えてきました。そして、アイルランド代表など伝統や実力を備えた欧州や南半球の「ティア1」に属する全10チームと試合を重ねてきています。
成績は1勝1分け11敗という散々たるものでしたが、強豪の圧力に敗けず格上に勝つための、フィットネス(持久力)を鍛えてきました。その強化のプロセスが正しかったことをアイルランド代表との一戦での勝利で示すことが出来たと思います。
よって、私は2015年大会の南アフリカ代表との勝利とは意味の違う勝利であり、「大金星」というのは失礼な誉め言葉であるのだと思います。
ただし、本当に日本代表の進化が真価を発揮しなければならないのは、次のサモア代表戦と、前回大会で唯一黒星を喫したティア1のスコットランド代表戦です。そうでなければ、アイルランド代表戦の結果は、単なる神歌となるだけになってしまいます。
小さい日本がでかいものを倒すところを見せて欲しいですね。
さて、国際統括団体ワールドラグビーは9月28日に最新の世界ランキングを発表し、9位だった日本代表は過去最高の8位となりました。今ワールドカップ期間中、世界ランキングは試合ごとに更新されるため、アイルランド代表を破った日本代表は順位を上げ、アイルランド代表は2位から4位に下がっています。
9月28日終了時のランキングは以下のとおりです。
1位 ニュージーランド
2位 イングランド
3位 ウェールズ
4位 アイルランド
5位 南アフリカ
6位 オーストラリア
7位 フランス
8位 日本
9位 スコットランド
10位 アルゼンチン
11位 ジョージア
12位 フィジー
13位 米国
14位 イタリア
15位 サモア
16位 トンガ
17位 ウルグアイ
18位 スペイン
19位 ルーマニア
20位 ロシア
これで、ラグビー日本代表チップス(選手カード付)の売り切れは間違いないでしょう。