野球小僧

驚くべき番狂わせ

番狂わせとは、予期せぬ事態により物事が順序どおりに進まなくなることです。

今回の大統領選挙は共和党のドナルド・ジョン・トランプ候補が当選、米国の第45代大統領になることが決まりました。直近の世論調査までリードを許していた民主党ヒラリー・クリントン候補を破る「驚異の大番狂わせ」とも報道されています。既成の政治勢力を拒否したトランプ候補の予想外の勝利を受けてか、世界の金融市場は早くも反応し、日本の東京株式市場で日経平均は大幅続落。下げ幅は一時1000円を超え、取引時間中としては3ヶ月ぶりの安値を付け、東証1部銘柄の97%が値下がりする全面安、ドル/円JPY=EBSは101円前半まで下落しました。ちなみに「メキシコ国境に巨大な壁を築く」と言われたメキシコ・ペソは一時20年ぶりの大幅安となっています。

当初は自社ブランドの知名度を上げようとしているエンターテイナーとしか認識されていなかったトランプ候補は世論調査での劣勢や国民からの支持の低さ、共和党内の不一致、さらに選挙戦中の失言やスキャンダルなどの逆風にもかかわらず勝利。良い意味でも悪い意味でも話題の中心になる才能に恵まれ、優れたショーマンシップを持ち、自分自身を信じ、自分こそが米国の正義と言わんばかりに、「米国を再び偉大な国」に出来るというメッセージを前面に押し出し続けました。これが経済・文化・社会の大変革に不安と不満を抱く有権者に支持されたことが、今回の勝因の一つであり、移民やイスラム教徒、マイノリティーに関する発言は主流から外れた人々を勢い付かせたのでしょう。

ただ、正式に大統領になるのは2017年1月20日の宣誓式となります。映画やドラマの世界では、この日までに何か見えない力が働く可能性もあるかも知れませんが。

米国で政治経験のない人物の大統領就任は、1953年の第二次大戦の連合国軍最高司令官だった第34代大統領ドワイト・デヴィッド・アイゼンハワーさん以来。行政経験、軍歴もない大統領は1776年の建国以来初めてになるそうです。また、70歳7ヶ月の就任は1981年1月に69歳11カ月で初就任した第40代大統領ロナルド・ウィルソン・レーガンさん(当時)を上回る、歴代で最高齢で就任する大統領になるそうです。

なお、米国大統領選挙では今回のみならず、過去2度、大番狂わせがありました。

1936年 大統領選挙
現職で民主党のフランクリン・ルーズベルト大統領が、共和党のアルフレッド・ランドン候補に勝利。世界恐慌や世界的な政情不安の中、保守的なルーズベルト大統領にこれらの問題を解決する能力はないと評され、過去5回の大統領選の結果を的中させたリテラリー・ダイジェスト誌の調査でも再選の見込みはないとされていた。

1948年 大統領選挙
事前の世論調査により落選確実と見做されていた現職で民主党のハリー・S・トルーマン大統領が、共和党のトマス・E・デューイ候補に勝利。当時の民主党は公民権問題を巡って3派に分裂していたため、共和党が20年ぶりに政権の座に復帰するものと考えられていた。

さて、トランプ候補ですが、強い米国を取り戻すエースとなるか。


それとも、米国を失意に陥れるジョーカーとなるのか。

(会社帰りに、わざわざ買った”トランプ”)

その評価は歴史が下すことでしょう。案外、フツーになったりしまして。

なお、トランプ候補が複数の重要な州で勝利し、大統領になる確率が大幅に高まるニュースが流れた際に、カナダの移民情報サイトが閲覧できない状態になったそうです。カナダ当局からのコメントはないそうですが、ツイッター上ではアクセス障害に関する投稿が多く寄せられたそうです。これは反移民政策を掲げるトランプ候補が優勢との報道で、カナダへの移住を考える利用者が一斉にアクセスした可能性があるとの報道です。カナダでは米国との国境に塀を作った方が良いもかも知れないということなのでしょうね。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
そうですね。来年のドラVは番狂わせではなく、「既定路線」ですからね。

下がった株価は、再び上昇。円がどうなったかは知りませんが。しかし、ニュースを見ている限りでは米国民は非常に厳しい状況ですね。

カナダの移民報サイトがダウンしたのがわかる気がします。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

やはりこの話題できましたね!
来年竜が優勝するより大きな番狂わせでしょうね( ´,_ゝ`)イヒ
株価も下がっちゃったし円高になるし・・・
あっ、株は持っていませんでした(´Д`;)

トランプを買ってエースとジョーカーを出すあたり流石です!!

TTP、安保、基地問題、移民そして経済とどうなるんでしょう!?
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