「来年、優勝したい。」
どこかから、何かの遠吠えが聞こえてきそうな気がしますが、力強い所信表明ではありませんか。
11月1日のナゴヤ球場での中日秋季キャンプ2日目。与田剛監督、伊東勤ヘッドコーチら新スタッフ11人が合流。練習開始前に、沖縄キャンプ組、松坂選手ら秋季キャンプ免除選手を除く、スタッフ・選手の約80人への所信表明です。「優勝」という具体的な2文字を言葉にしたのは、近年の新監督の所信表明では初めてです。
落合博満監督 2003年10月17日 秋季練習初日
「1年間をこのメンバーで戦っていきます。1人の脱落者も出しません。トレードも解雇もありません。胸を張って11月のキャンプに臨んでください」
高木守道監督 2012年1月31日 春季キャンプ前日
「私は特別な野球はしない。当たり前の勝つ野球。これは落合監督の野球。あえてどうこう変える必要はない」
谷繁元信監督 2013年11月1日 秋季キャンプ初日
「来年に向けて意味のある1ヶ月にしてもらいたい。今日から来年につなげられるように」
森繁和監督 2016年10月2日 秋季練習初日
「何度も言いたくないけど、最下位で終わった屈辱、悔しさを各自の胸のどこかに置いておいてください」
これだけ、明白に言えるのは、他にはファンケル・ジャイアンツの原監督くらいでしょう。
現在、日本シリーズを戦っている広島東洋カープを引き合いに「自分が今のカープに入ったとき、レギュラーになれるのか」と問いかけています。京田選手なら田中選手、高橋選手なら菊池選手、平田選手なら鈴木選手、大島選手なら丸選手。もちろん、先発ローテや救援陣の投手陣にも同じことが言えると思います。チャンピオンチームの同ポジションの選手に勝てるのか、どうかですね。個人が勝てなければチームも勝てません。すべてのポジションでカープを上回っていれば、優勝できるということなのです。
地獄のナゴヤキャンプになるとも言われていますが、簡単に新人選手にポジションを取られないように、個人個人レベルアップを果たしてもらいたいものです。
伊東勤ヘッドコーチ
「選手と監督のパイプ役として風通しのいいチームになるようお手伝いしたい。選手の性格を把握できるよう自分から進んで(チームの輪に)入っていきたい」
村上隆行打撃コーチ
「優勝するためには打線の奮起が大切」
阿波野秀幸投手コーチ
「来季は厳しい戦いになる。ユニホームを着ている人、スタッフみんなで戦おう」
赤堀元之投手コーチ
「強い気持ちで打者をねじ伏せないと行けない。その辺を教えていきたい」
中村武志バッテリーコーチ
「中日は自分にとって特別なチーム。捕手はとにかく明るくしてもらいたい」
工藤隆人外野守備走塁コーチ
「数年間悔しい思いをしている。ひとりひとり成長して強いチームにしよう」
門倉健二軍投手コーチ
「笑顔で野球を楽しんで戦っていこう」
浅尾拓也二軍投手コーチ
「個人個人でやるべきことは分かっていると思う」
荒木雅博二軍内野守備走塁コーチ
「よろしくお願いします」
立石充男巡回野手コーチ
「よろしくお願いします。以上!」
ただ・・・
赤堀元之投手コーチ
「投手陣の名前と顔が分からない。(ユニフォームの「Dragons」と書かれた胸のあたりを指さして)ここに特徴を書いといてくれないかな。『スライダー』とか」
阿波野秀幸投手コーチ
「(ここ数年間低迷が続く某左腕の再生法について問われ)教えてください。どの辺のつまずきが原因か」
中村武志バッテリーコーチ
「名前を知らない選手が多いので、背中をのぞいてみても(ユニフォームではなく練習用の)Tシャツだから名前が書いてなかった。早く顔と名前を覚えて、できるだけ多く会話しないと」
出足が不安・・・