亀戸香取神社はお江戸の江東区亀戸に鎮座する神社です。
創設は天智天皇4年(665年)に藤原鎌足さんが東国下向の際、この亀の島(後述)に船を寄せ、香取大神を勧請し太刀一振を納め、旅の安泰を祈ったのが始まりで江戸でも古社の仲間に入る由緒ある神社です。
(都会の街中にありますが、別世界と思えるような静けさ)
天慶2年(938年)に平将門さんが反乱を起した時(平将門の乱)、俵藤太秀郷さんがこの亀戸香取神社に参拝し戦勝を祈願したところ、乱を平定することが出来、神恩感謝の奉賽として弓矢を奉納し勝矢と命名します。
この古事により、1000年以上たった今も「勝矢祭」(5月5日)が守り伝えられています。
また、歴代天皇、源頼朝さん、徳川家康さんなどの武将や、剣豪塚原ト伝さん、千葉周作さんらの多くの武道家の篤い崇敬を受け、香取大神を武道修行の人々は香取大神を祖神と崇めていました。
このような由来から、亀戸香取神社は「スポーツ振興の神」として、スポーツ大会・試合の勝利を願う多くの参拝者が訪れ、祈りを奉げています。
境内の白い小岩は白星・勝星と言われており、縁起のいい白石とのことです。
これを勝運袋に入れて社殿でお参りします。
参拝に訪れたこの日も雨でした。
私のほかに、この日は熱心に参拝している方が一人。邪魔をしないように、その方の参拝が終わるまで待ってから、参拝しました。
もちろん、願い事はただ一つ。
もちろん、大きな声で。
なお、この神社は亀戸七福神の大国神、恵比寿神としても知られています。
その中之嶽大国神社とも遠縁かも知れません。
また、亀戸香取神社へ続く参道は”勝運商店街”として、街を盛り上げています。
なお、「亀戸」の地名ですが、亀戸は昔小さな島からなっており、初め亀島または亀津島とも呼ばれ、島の形が亀に似ているところから名付けられました。
亀戸周辺には北に向島・牛島・南に大島、西に柳島など島にちなんだ地名が多く、その昔、葦の海辺が次第に堆積して島となり、村落を形成して漁村となり、これらの島々も四辺陸続きとなって、亀島は亀村と称され耕地へと遷り変わります。
後に臥龍梅庭内にある亀ヶ井と混同され亀井戸と呼ぶようになったという説と、亀津の津は戸の字義に同じであり亀津を亀戸といったとの説があります。
ちなみに、亀は縁起のいい動物と言われています。
浦島太郎さんの話では龍宮城の使い、古い中国では仙人が住む不老長寿の地として信じられた逢莱山の使いとされ、めでたい動物とされています。
また、「亀は万年」と言われて、鶴とともに「長寿を象徴する吉祥の動物」とされ、めでたい生き物として尊ばれています。
そして、甲羅の紋様の六角形は吉兆を表す図形ともされているのです。