今やカレーは、日本人の国民食と言っていいほど普及しており、老若男女問わず、人気の食べ物です。
日本には明治時代に当時インド大陸のほとんどを統治していた英国から伝わり、それを元に改良されたカレーライス(ライスカレー)が定着しています。
さて、そんなカレーですが、スーパーなどに行けばものすごい種類のカレーが置いてあります。何が好みかというのは、人それぞれでしょうし、作り方も各家庭でいろいろとあるでしょう。ちなみに、私の好きなのは「ハウス ジャワカレー(中辛)」です。具は、玉ねぎと豚肉だけです。隠し味(?)に、ニンニクとしょうゆを入れたりします。
総務省が毎年行っている家計支出調査(対象は県庁所在地と政令指定都市)では、2016~2018年におけるカレールウの購入金額と購入数量の平均があります。早い話が「日本で一番カレーを食べる都市」ランキングです。
単純に考えれば、人口が多く、カレーの聖地(神田神保町)のある東京や、庶民派カレーの王道を行く大阪、スープカレー誕生の地である札幌かと思うのですが、実は日本一カレーの消費量が多いのは、日本一人口の少ない鳥取県の日本二人口の少ない(188,740人:2019年10月時点)県庁所在地の鳥取市なのです(ちなみに一番少ないのは山梨県甲府市の188,406人:2019年10月時点)。大阪市は37位、東京都区部は47位となっています。
■支出金額
1位 鳥取県 1,902円
2位 新潟市 1,800円
3位 松江市 1,704円
4位 青森市 1,641円
5位 富山市 1,638円
■購入数量
1位 鳥取市 1,898
2位 新潟市 1,730
3位 富山市 1,656
4位 青森市 1,652
5位 札幌市 1,620
しかも、鳥取市が1位になっているのは、単純な瞬間風速ではなく、過去に何度も1位を記録していおり、長期的に安定して上位を記録しています。
この総務省の調査は、カレールウの購入金額・数量であり、外食で食べるカレーは含まれていません。ちなみに、消費税10%は2019年10月からですので、その影響もないでしょう。元々の人口が少ないことを考えますと、鳥取市民がカレー好きであることは間違いないと思えます。
鳥取で大量にカレーが消費されるのには、いろんな説があります。
1. 米づくりが盛ん
豊かな自然しかないともいえる鳥取は、古くから米どころとして知られており、カレーライスを食べるなら、おいしいお米は不可欠である説です。カレールウの支出金額・購入数量で2位は、やはり米どころの新潟市。なお、米子市の名称の由来は、米がよく穫れることを意味する「米生郷(よなうごう)」とのことです。なお、新品種のコメ「プリンセスかおり」というブランドがあるそうです。
2. ラッキョウの生産量全国1位
鳥取は、カレーのつけ合わせとしても知られるラッキョウの生産量が日本一。特に鳥取砂丘に隣接する福部村は、全国でも有数のラッキョウの産地として知られています。鳥取県では酢漬けのラッキョウを各家庭で保存しているらしいのですが、ラッキョウを食べるためにカレーを食べているという説です。
3. 女性の有職率上位
総務省統計局による「都道府県別夫婦共働き世帯数及び割合」では、鳥取県の夫婦共働き世帯の割合は、2012年が52.7%、2017年が54.9%と全国的に見ても高い傾向にあるそうです。そこで登場したのが、早くて手軽につくれるカレーだったという説です。
4. 保守的な土地柄
カレーが日本に一気に広まったのは、戦時中の日本軍や学校給食で採用されたことが関係しています。保守的な地域は、このように時間をかけて形成された文化が残りやすいいう説です。
5. 英国軍の駐留
終戦直後に英国軍が駐留していたことから、何らかの形でカレーが浸透したのではないかという説です。
おそらく1つの理由だけではないと思います。
さて、鳥取のカレーと言えば、インド人もびっくりの「ピンクカレー」というものがあります。
正確には、「華貴婦人のピンク華麗 (はなきふじんのピンクカレー )」です。
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