野球小僧

気球を飛ばして

米国本土上空を飛行していた中国の気球問題ですが、すでにニュースなどで報道されているとおり、米軍の最新鋭ステルス戦闘機「F-22ラプター」が現地時間2023年2月4日午後(日本時間2月5日未明)に空対空ミサイル「サイドワインダー」で気球を打ち落とし、米国領海内の東部サウスカロライナ州沖に落下したという。


気球は2月1日ころから発見されており、空軍施設があるモンタナ州上空で確認され、2月2日には核ミサイルが配備された空軍基地があるワイオミング州や、爆撃機などを運用する空軍基地があるサウスダコタ州、そしてステルス爆撃機を運用する空軍・陸軍基地などがあるミズーリ州、テネシー州、サウスカロライナ州を通過していたもののようです。

米国は、「機密軍事施設を監視しようとしていたと確信している」と非難するとともに、打ち落とした気球と搭載機器を回収し、解析するとのことです。

さて、このデジタル化社会において、中国はどうしてアナログ的な気球を飛ばしたのかとても不思議なことです。そもそも、いろいろと不思議なことが多い国だとは私は思っていますが。最近では、日本人に対するビザの一時発給停止がそれにあたるような気がします。

私が経験したことと言えば、出入国審査時に手順が1週間前と変わっていたり、貿易管理上の法律が省によって違っていたりしたことなどがあります。まあ、出入国審査は審査員によっても違ったりすることはありますが。

それはともかく、上空約20,000mでも肉眼で見えるあれほど大きく、ゆっくりと移動する気球を、バルーンフェスティバルではあるまいし、どうして飛ばしたのか。まさか、旧正月にランタンフェスティバル用だったなんてこともないでしょうし。そもそも中国が言うように、「単なる気象観測用の気球が制御不能になって、米国領空内に侵入してしまった」ということですが、だったら、中国は早い段階から米国などに通告することが出来ていたはずです。

それがないのですから、米国の「偵察気球だ」と断言することはごもっともなことですし、承諾なく侵入し、主権を侵害しているのですから打ち落とすのもごもっともです。

その後、似たような気球が中南米を飛行しているのも見つかっており、中国から公式的にはなんの発表もないのですから言っていることには疑問もあります。

米国の言うように、偵察気球だという可能性の方が現段階では高いように思えるのですが、なぜ気球?なのでしょうね。素人的に考えても、あの気球でそれほどの情報収集できるとは思えませんし、さらに上空を定期的に飛んでいる偵察衛星の方が機能は上だと思います。仮に通信情報を収集するにしても、米国には通信を妨害する能力があることを公表しています。

となりますと、さらに目的がわかりませんが、米国の情報収集能力を試すという、まさに観測偵察気球だったという可能性もありますが。

どちらにしても、この事件は中国の主張する「気象観測気球」だったのか、それとも米国が主張する「偵察気球」だったのかは、解析後に明らかになることでしょう。

そのときに、気象観測用だったとなれば米国の断定は間違っていたことになりますが、それでも主権侵害ということで正当を主張する一方で、中国は強く非難することになるでしょう。逆に偵察気球であった場合、米国はその製造元、部品供給ルートまで徹底的に調査し、何らかの対処をすることでしょう。一方で中国は米国のねつぞうを主張するに違いないです。

どちらにしても、このノンフィクションのスパイ映画もどきの結末のシナリオは誰かによってすでに結ばれていることでしょう。

本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。

また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
 

コメント一覧

まっくろくろすけ
まかろんさん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

日本が2021年1月に打ち上げた「情報収集衛星 光学7号機」(どこかの国のネーミングみたい)は世界最先端の水準にあると言われており、その解像度は約30cmのものまで識別できるらしいです。

ちなみに、世界で最も解像度が高いのが米国の偵察衛星「キーホール」で、その解像度は約10cmレベルとのことです。

これらがどのくらいかとのことですが、宇宙空間から地上の車のフロントガラスやリアガラスの形まで識別できるとのことです。

私が素人的に「あの気球でそれほどの情報収集できるとは思えません」と考えたのは、「情報の回収が難しい」と考えたからでして、地球の反対側の本国に情報送信はどうやっているのかがわからず、本体回収が必要だからだと思った次第です。

この結末がどうだったのかは、個人的にはとても興味がありますが、何よりも平和な世の中であってほしいです。
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

昨夜のニュース速報では、日本で確認された気球はお隣の国からだったとか。また、米国でその後に撃ち落としたものは、「どこのものかちょっとわからない」ようですね。そして、米国では「宇宙人説」まででてくる状態。

たとえ、「どこからどうみても完全な民間のもの」であったとしても、これだけの騒ぎになってしまうと、名乗り出てくることはないでしょうね。
macaronteaparty
>あの気球でそれほどの情報収集できるとは思えません

そうなのでしょうか・・。
新聞にはかなりの情報収集ができると、あれこれ書かれてましたけど・・。
(読み飛ばしてたので、詳しくは知りませんが)

高度が低い分だけ、衛星よりはっきり情報収集ができるそうです。

まあそれに、気球だったら、今回のように
民事目的だと言い張ることもできるとかそういうこともあるでしょうね。

世間じゃ、自撮りの目に映った建物で、その人の住所を特定する、
なんて芸当を素人がやってのけるので、
気球で米国横断なんてした日には、軍事のプロがどれほど情報を
引き出せるか、恐ろしいと思います。

海に届くまで待たずに落とすべきだったのではと思いますが、
戦闘機1つ飛ばしてミサイル発射するだけで莫大な・・
撃墜 ‘費用’ がかかる、とのことで、

なんと、せちがらいですね。

もちろん、国際問題もありますし・・・。

気球というのんびりふわふわしたテーマに似合わない、
騒乱のシナリオですね。

日本は議論以前のようなので、心配です。

‘地に足をつけて’ 世界が改善されていくことを願います。(まかろん)
eco坊主
おはようございます。

仰る通り摩訶不思議な内容ですよね。
レーダーでの発覚を避けての気球だったのでしょうか?
米国は徹底的に解析し、軍事的な証拠が見つかれば
気球だけに”危急”な案件として・・・言わないか😅
でもそうであっても中国は捏造と主張するでしょうね。

沖縄や鹿児島でも観測されたとのことで「大きな関心を持って情報収集している」と松野官房長官談話もあったようですが日本は迎撃できないんですかね?
生物兵器や化学兵器を搭載していたら迎撃するとえらいことになるでしょうけど、そこまで探査する能力はわが国にはあるのでしょうか?
日本も軍事力を米国並みに”企及”することは望みませんが情報収集力は持って欲しいですね。

やっぱ沖縄の米軍基地の偵察だったのでしょうかね~
気象観測でスーパー台風を早急に”帰休”させる目的であればいいのですけど。
私はそうである事を”希求”しておりますが・・・無いわな!


今日もありがとうございました。
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