勤務時間外のメール送信は違法化です（ポルトガル）

ベルギーの「仕事が終わったら上司からの電話をとらなくていい権利」の1年前。2021年11月5日にポルトガルで、「勤務時間外に従業員にメールやテキストメッセージを送ることを違法化」する法律が制定。


ベルギーは「連絡されても『でなくて』いい」というものですが、ポルトガルは「送ってはいけない」という、ひとつ上から防止するという法案。

つまり、翌日以降に会社などで自分のメールボックスを見た際に、上司などからのメールが届いていないという、精神衛生上とてもいい状態になっているということ。

これによって、終業時間後に上司が部下などにメールを送った場合、罰則が科されます。

ポルトガル政府は新たな労働法規則により、勤務時間外のメールが罰則対象となったほか、自宅勤務の結果として増加したガスや電気料金、通信費について企業に支払いが求められます。また、自宅勤務する労働者の監視は禁じられ、労働者の孤立を防ぐために2ヶ月に1度は従業員が上司と面会することが保証されるとのこと。

逆に欧州議会（EU）で推進される「つながらない権利」に関しては提案されたものの、法律の中には盛り込まれませんでした。

ただし、従業員数が10人未満の企業はこの法律の対象外。また、子どもがいる従業員は子どもが8歳になるまでは、雇用主と事前に取り決めをせずとも、自宅勤務の権利が付与されます。

ポルトガルでは新型コロナウイルス感染症により自宅勤務する人が増えましたが、IT機器の利用機会に不公平があることが問題視され、ポルトガル政府が介入。そして、この法改正により、ITを活用し国内外を旅しながら働く、「デジタル･ノマド」や、ライフ･ワーク･バランスを重視する労働者をポルトガルに引き付ける目的があるとみられています。

この法律が日本でも制定されていれば、あの方は約2000件以上の罰則を受けることになっていたことでしょう。

さすがにチャットを送ることはしなかったかも知れませんが･･･。

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