「積み重ね つみ重ねても また つみかさね」
さて、高校野球は、まだ明治神宮大会が行われている最中ですが、こちらは昨日、一足早く今年の最終戦(練習試合)を行って来ました。
これから気温が下がり、朝は霜も降りたりしてグラウンド整備に時間がかかったり、 日の入りも早くなるため、試合時間も充分確保できなくなっていきます。他チームも遅かれ早かれアウトオブシーズン(シーズオフ)に入りますので、ここから先に試合を行っても・・・という考えもあるでしょうし、万が一、ケガでもしたならば、来年にも影響しかねませんので。
昨日は富士山の見える場所での練習試合でした。
二年生になってから(その前からかも)、なかなか調子が上昇しない太郎。AチームとBチームの往復でしたが、秋季大会はなんとかベンチ入りし、試合の方にも出場出来ました。しかし、秋季大会後は再びAチームとBチームの往復でした。
6月頃にはまったくバットにボールが当たらない、悲惨な状況にも陥りました。また、ついこの間の10月下旬にも同じ状況に陥ってしまいました。小学生や中学生の時のように、私が口出しするような状況ではありませんので、もどかしいことですが、こんな時にはただ単に見守るだけなのですよね。それでも、すぐにAチームへ何とか復帰し、最近の練習試合では二試合目の一番レフトを定位置としています。
2016年の最終試合も一番レフトで出場。
第一打席 センター前へのヒット
第二打席 2アウト一塁の場面でセカンドフライ
第三打席 大きなセンターフライ
第四打席 1アウト三塁でライトへの犠牲フライ
第五打席 1アウトランナー無しの場面でライト線へのヒット
これで2016年は個人的には良い締めくくり方で実戦の方は締めくくれました。ですが、チームに貢献し切れたかと考えれば、まだまだだったと思います。本人も、やり切った感はなく、悔しさだけしか残っていないでしょう。
同じように、いいえ、それ以上に悔しい思いをした選手はたくさんいると思います。悔しかったら、この秋から春までの間で大化けするくらいのトレーニングを積むことでしょう。それが自分のためにもなり、チームを強くすることにもなるのだと考えます。
毎年のことながら、長野県の冬は寒くて、暗くて、長いです。最近では狭くても屋内練習場が整備されているチームが多いです。しかし、この時期は地味な体力作り、基本的な守備練習と打撃練習がメインになっています。体力作りはもちろんのこと、しっかりとした守備の形、打撃の形を覚えていくことが大事なのででしょう。見ていても、決して楽ではないし華やかなものではありません。ということは、やっている当人たちも楽ではないし楽しいものではないでしょう。でも、地味な練習ではあるものの、こうした地味な練習を積み重ねていくことこそが、来るべき春を迎えるに当たっては一番必要なことではないかと思います。
冒頭のこの言葉が書かれた、この横断幕は2016年最終戦だった遠征先に掲げられていました。場所もまるで計算されたかのように、この言葉の意味を真摯に受け止めなければならないレフト後方のネットでした。
東京タワーの設計者として知られ、耐震構造の父とも呼ばれる建築構造技術者・建築構造学者の内藤多仲さんの言葉です。遠征先の地元の出身です。関東大震災の際には、設計した日本興行銀行や建設中の歌舞伎座がほとんど被害を受けなかった事でも知られています。
壁にぶつかった時、打開する突破口は地道な積み重ねしかないのかもしれないということなのですよね。