2020年のプロ野球ドラフト会議が終わり、12月ころになれば入団発表も行われることになると思います。
ドラフトでは毎年、育成選手も含めて約100人程度が指名を受け(同じくらいの選手が毎年、戦力外)、入団しています。ちなみに、今年のドラフトでは支配下74名、育成49名のあわせて123名が指名されています。ちなみに、2019年は支配下74名、育成指名33名のあわせて107名が指名されています。
ドラフトでプロ球団に指名されるには、高校生、大学生の場合にはプロ志望届を出さなければなりません。つまり、「交渉権獲得=入団」とも思えるような状況なのですが、それでも、意中の球団以外から指名されたり、自分が思っていたよりも下位の順位で指名されたりといった場合は、「入団を拒否」する場合も少なくありません。
今年も、同一大学野球部から2人が同一球団から育成3位と5位で指名されていますが、事前に「育成なら入団拒否」の意向を全球団に伝えていたそうです。2人は「支配下で行きたかった。育成という形で終わってしまって悔しい気持ちが強い」「名前を呼んでもらってうれしいけど、支配下で指名されたかった」とコメントしており、ともに「社会人でやるか、監督さんと話し合って決めたい」と入団は難航しそうな状況が伝えられています。
また、別球団から育成3位で指名された高校生選手も、「育成では行かないと決めていた」と指名を断ることを明らかにし、監督も、「育成では進学させてもらいます」と、事前に各球団スカウトに伝えていたそうです。
2014年にも育成1位で指名した当時の高校生選手が入団しなかった事例があります。この選手は社会人野球へ進みましたが、入社5年間で思うような活躍ができず、2019年シーズンで勇退しました。
こういう感じで指名順位にこだわる選手がいることは事実であって、過去にも各球団から獲得の意思表示があった選手でも、「下位で指名したい」という話を聞いてプロ志望届を出さずに大学や社会人に進んだ選手もいます。
また、前記のようにプロ志望届自体は提出しても、「〇位以下なら入団しない」のように、条件を付ける選手もいます。
2016年のドラフトで支配下6位指名を受けた高校生選手は、入団せずに社会人野球に進みました。
この選手はドラフト調査書が届いた球団に対し、「4位以下の指名なら社会人野球に進みます」と伝えていたものの、希望順位以下の6位で強行指名されました。
この件では、この選手本人は心無い激しいバッシングにさらされ、所属していた高校にも抗議の電話が殺到する事態となりました。
確かに、プロ野球は野球選手にとっての夢であり、目標であり、憧れでもあると思います。もちろん、下位指名でもプロ野球で活躍する選手もいます。
プロ野球団が「指名順位にこだわり」はあるでしょうし、逆に指名される選手にとっても「指名順位にこだわる」ことも、何の問題もないと思います。そもそも、球団に選択の自由があるように、選手にも選択の自由があるはずですから。
プロ野球団に入団するだけが人生ではないと考えますし、入団しないことだって、決して間違った選択ではないと思います。
育成選手制度とは、日本のプロ野球(日本野球機構、NPB)において育成を目的として球団の選手契約枠を拡大する制度。
育成選手とは連盟選手権試合(ペナントレース公式戦)へ出場可能な支配下登録を目指すため、野球技能の錬成向上およびマナー養成を目的とした選手の事を言う。
新人選手を育成選手として指名するには2次ドラフト(育成ドラフト)にかけることが必要である。順位はドラフトの指名順で行われる(ただし、支配下経験がある新人選手に該当しない選手、外国人選手に関してはこの限りではない)。
なお、社会人野球(日本野球連盟登録チーム)に在籍する選手も対象になるが、企業所属チームの選手は「技術向上と社会教育」という育成制度の理念から外れるとして育成ドラフトでの指名は出来ない。
契約期間は3年(7月1日以降育成選手を採用した場合はそのシーズン(7月1日-12月31日まで)はカウントしない)。3年間、同一チームと育成選手として契約した選手が、その球団から翌年度に支配下選手として契約を締結されない場合は、契約を締結されない開示を受けた年の11月1日から4年目以降(1シーズンごと)は育成選手として再度旧所属球団または他球団との契約が可能。
育成選手としてドラフト指名されたが入団を拒否した場合でも、進学などによりドラフト対象選手制限に抵触しない限り、1年後は再度すべての球団がドラフト指名できる。
背番号は3桁の数字とする。
最低年俸は240万円。更新した場合も同様。また、新人選手には支度金として標準300万円が支払われる。
ちなみに、賃金構造基本統計調査では、一般会社員の高校卒の平均年収は492万、大卒の平均年収は676万円となっている。
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