二年生2人が一年生2人を寮内の部屋に呼び出し、一年生1人に対し、二年生をからかうように指令。渋々従った一年生に対して、怒った二年生が暴行。さらに二年生はこの一年生に別の二年生のところに行って、同じようにからかうように指令。指示に従うしかなかった一年生は1度目を上回る激しい暴行を受け、救急車で搬送された。
複数の一年生が二年生からカメムシを食べさせられたり、灯油を飲まされそうになったという。
一年生の1人が練習中、二年生から口の中に複数回ダンゴムシを入れられた。7月には学校の寮で、別の一年生2人が別の二年生4人から、指導の一環として尻をバットで複数回たたかれた。
この3つは高校野球名門校での事件です。このほかにも、いろんないじめによる事件があります。
そして、これは氷山の一角であって、表沙汰になっていないものもあることでしょう。
毎回のようにニュースで取り上げられ、その都度、野球が出来なくなり、目標でもあった甲子園への道が閉ざされていく・・・判っているはずなのに、同じようなことが繰り返されています。
「自分の所はばれないから」なんてことが頭にあるからなのでしょうか。ただ、年々、巧妙かつ陰湿化していることもあり、私にとってはさらに驚きです。
良いのか悪いのかは別として、今年の甲子園で優勝したチームもそうですが、強いチームを作るために、有望な中学生をいろんな地区からスカウトしています。さらに、その中からふるいにかけられ、レギュラーになれるのは、ほんの一握りです。甲子園に至っては18人の選手登録であり、試合中は9人だけがグラウンドに立てるのです。
また、その他の選手たちは3年間練習だけだったり、レギュラー選手たちのサポートだったり。それは実力でもあり、自分でも覚悟を決めて入った世界ですから、仕方がないと言えばそうかもしれません。
でも、まだ10代の高校生です。そんな彼らに“高校野球では居場所がない”的なことを宣告されるのはどうなのでしょう。
それをも受け入れて、好きな野球に何らかの形で関わりたいと考える子と、そうでなく目標を見い出せずに、その持て余す力を別な方向へ向けてしまう子がいることは想像できます。
別にその子たちが良いとか悪いとかではありませんし、そういう立場の子だけが問題とは言いません。
問題は大人の方だと考えます。高野連が「高校野球は教育だ」というのであれば、野球を通じての人間育成の教育はどうなっているのでしょう。まさか「野球だけやっていればいい。人間育成は学校の役割だ」なんて考えているのではないのでしょうか(実際はそうなっている)。
今年、ピッチャーの投球過多防止のため、タイブレーク導入について「伝統が・・・」なんてことを盾に言っているのですが、こういう「悪しき伝統」こそ、無くす必要があるのです。まさか、自分のところは関係がないという考えではあるまいと思うのですが。指導できない大人にこそ問題があるのです。
甲子園で史上二位タイの通算96勝を挙げ、春三回、夏四回の通算七回の全国制覇を果たした高校野球の名門校が、新年度の部員受け入れの停止を決め、野球部員の保護者に通達したとニュースで報じられました。最近は甲子園出場からは遠ざかっていますが、プロ野球選手も多数輩出している名門校です。
この高校は不祥事によって、当時の監督が辞任。後任監督が決まらないまま、校長先生が監督登録でベンチ入りという状態が続いていました。ただ、「監督の適任者選任を目指してきたものの得るに至らず」とのことです。
全国に4000近くある野球部の1つが、過去の不祥事が原因で消滅するかも知れません。
ただそれだけのニュースではありますが、罪に対する罰としての影響は大きいと考えます。
なぜならば、現場にいる罪もない子どもたちが、そこに不在であるかのようであるのが、嘆かわしいからです。
(新しいブログ(同じ記事ですが)のリンク先です。http://baseball-love.blog.ocn.ne.jp/)
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