「霧のソフィア」は、1985年10月16日にリリースされたALFEEの21枚目のシングルです。オリコンチャートは週間2位。
作詞:高見沢俊彦さん、高橋研さん、作曲:高見沢俊彦さん、編曲:ALFEEで、「恋人達のペイヴメント」以来1年ぶりの高見沢さんのリードボーカル曲です。
これからの冬の季節をイメージさせる歌詞の内容になっています。
私の住んでいるあたりも、この季節になると霧が多く発生し、先日はあまりにも濃い霧のため交通事故が発生したりしています。霧で先が見通せなくなるので、車の運転には十分気を付けたいところです。
さて、日本と韓国の軍事情報包括保護協定(General Security Of Military Information Agreement = GSOMIA:ジーソミア)の失効が、今日11月23日午前0時に迎えます。
これは、国同士で相互に提供される軍事秘密の漏出を防止するための協定で、2019年11月22日時点で、日本は米国、フランス、オーストラリア、イギリス、インド、イタリア、韓国、北大西洋条約機構(NATO)と同協定を結んでいました。韓国との「日韓秘密軍事情報保護協定(正式名称・秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定)」は「日韓GSOMIA」とも呼ばれ、2016年11月の締結以来、1年ごとに自動延長されてきて、主に北朝鮮の核・ミサイルに関する情報共有を行ってきましたが、日本の輸出管理政策(ホワイト国非認定)に反発して、2019年8月23日に韓国側から協定の破棄が通告されており、韓国が期限内に方針を見直すかどうかは不透明です。
韓国政府は日本の対韓輸出管理厳格化への対抗措置としており、日本が撤回を決めれば再考する用意があるとしていますが、日本政府はGSOMIAと輸出管理は次元の違う問題としており、要求に応じる構えはありません。
GSOMIA締結以前、日本と韓国は米国を経由して情報交換していました。
もともと韓国世論には日本との防衛協力自体に強い抵抗がありました。日本と韓国がGSOMIAの交渉で合意したのは2011年1月で、2012年4月の仮署名を経て同年6月に署名式が予定されていました。ところが署名式1時間前になって韓国側から突然キャンセルされたのです。これは、当時の李明博大統領が世論の批判を恐れて、半年後の大統領選への影響を考慮したためと言われています。
その後、周辺国が核実験や中距離弾道ミサイル発射を繰り返したため、危機感を抱いた日本と米国が韓国に働きかけ、2016年11月に当時の朴槿恵大統領が、政権末期の「置き土産」として世論の批判を覚悟で正式締結しました。
現在の文在寅大統領は、2017年の大統領選当時からGSOMIA見直しを示唆しており、2019年8月の破棄通告はタイミングを計っていたと思われ、韓国世論にアピールする狙いなど、今までの経過を考えれば、いったん破棄されると再締結は困難と思います。
2016年以前の状態に戻るだけだという見方もあります。しかし、実務的な問題もあるでしょうけど、軍事情報の共有を巡って、日本・米国・韓国が食い違いを見せること自体、周辺国に隙を与えることになります。事実、米国は破棄通告を深刻にとらえ、たびたび韓国に再考を求めています。
ただ、日本と韓国の関係を巡っては10月に安倍首相と韓国の李洛淵首相が約1年ぶりに会談したのに続いて、11月4日にタイ・バンコクで開かれたASEANプラス3(日中韓)首脳会議に合わせて安倍首相と文大統領が約10分間会話しました。
「霧のソフィア」ならぬ「GSOMIA」。今は霧の中のように先行きが見えない状況ですが、霧が晴れた後の青空のように晴れ渡って欲しいと思います。