囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

耳赤の一手②

2019年08月01日 | 【カベ突破道場】
 
大斜で「お江戸」を懐古するの巻】
 
■「大斜」は、「村正の妖刀」「大ナダレ」と並ぶ大型難解定石です。

■「目外し」へのケイマガカリから発生し、複雑な変化が多く「大斜百変」「大斜千変」とも呼ばれています。

■新型が非常に少ないのは、江戸時代に大流行し、完成されていたためでしょう。

■昭和から平成にかけてもプロの碁でたびたび出現しましたが、最近はめっきり見られなくなりました。布石で星打ちが多いAIの影響もありそうです。
 
■また、一手のミスで碁が決まってしまうため、時間制限のあるプロの碁では怖くて打てないのかもしれません。序盤で碁形が決まるので、番狂わせが起きやすいという特徴もあります。自由対局で研究し、大会で試したいものです。
 

         ◇
 

「耳赤の局」の序盤です。
 
▼1~9
黒の1、3、5は秀策流布石。堅実に黒9とコスミで応じます。
 
 

▼10~30
幻庵は白10と大斜に掛けました。大型難解定石の始まりです。
黒25が苦戦の始まり。黒はコウでシノグしかなくなりました。
 
 
 
▼参考図
黒25は、黒1のスベリで生きています。白はシチョウ不利だからです。
なぜ黒25とハッたのか。アマでも有段者なら間違えないはず。なぞです。
秀策は、序盤のミスで「耳赤の一手」まで苦戦続きとなります。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。