【 「東証一部上場企業」と「街の工務店」 ~ これから企業社会の荒波に揉まれるキミに言っておきたいこと ~ 時代の先端を走っていると勘違いしている遅れた組織 の巻】
■お隣が居宅の改修工事をするそうだ。
さきごろ、わたしの自宅の郵便受けに
「工事の騒音等のお詫び」「営業担当者の名刺」「白いタオル」
が入っていた。
それで初めて工事の一件を知った。
■数日して、
わたしが碁会やスポーツジムで遊んでいて留守中のこと。
住宅業界大手S社の名刺を持った営業担当者がやってきて、
「工事は2カ月ほど掛かり
おたく様の車に迷惑を掛けてはいけないので
車を(路上に)移動してほしい」と妻に言って帰ったという。
彼女は、怒っている。
■これはホントの話である。
わたしは営業所に架電し
「御社の金儲けのために、わたしが何故、
車庫法違反の罪を犯さねばならないのか。
世間様が納得できる説明ができますか」と一発カマした。
急ぎやってきた担当者は平謝りだが、
工事計画を変更するワケにはいかないという。
別に駐車場を確保します、とか何とか言葉巧みだが
自分たちが勝手に決めた計画の譲歩は決して口にしない。
埒が明かないので、こうしようと提案した。
「明日夕方、会社の考えを書面にして持ってくるように」
■翌日夕方、担当者は、こともあろうに
工事責任者を3人連れてきて、
カラーの図面をもとに工事の説明を始めた。
大きい音が出るので、
わたしのリモートワークにも支障が出る
ということが、新たに判明した。
洗濯物も外に干せないようだ。
この業界のビジネスモデルには
根本的に甘えがある、と以前から思っていた。
顧客以外に迷惑をかけるなら
アタマを下げればいいというものではない。
ビジネスならビジネスとしてのやり方を組み込まねばならぬ。
「上質」でも「一流」でも、何でもないのである。
しかも、この担当者は「車庫法違反」の一件で、
上司から厳しく叱られたというが
上司は、その日も姿を見せないではないか。
何から何まで「自分の事を先にする組織」。
わたしは彼女に転職・転社を勧めた。
さらに翌日(昨日16日のこと)、
彼女は営業所の次長と一緒に謝罪したい、と連絡してきた。
一人で来る勇気も根性もない偉ぶっただけの「次長」様の顔が浮かんだ。
わたしは「あなた(担当者)がこれまで会社を代表して謝罪したのでもう結構。
社長かコンプライアンス担当役員、少なくとも法務部長が
お詫びに伺いたいというならともかく、
下っ端の管理職が自己保身のためにアタマを下げてもらっても
こちらには時間のムダ。お断りします」と申し上げた。
ただし工事を許可したワケではない。
強行するつもりなら、こちらにも考えがあるとも付け加えた。
■わたしの家は、S社に建築してもらった。
地震にも、強い風雨災害にも、耐えた。
この点には、感謝している。
だが、家の修理をお願いしているのは街の工務店である。
その理由は、言わずもがなであろう。
■リモート就活で苦しんでいる若者たちよ。
この一件でも、お分かりだろう。
会社の建物がどんなに立派でも、
どんなに金儲けがうまくても
こういう会社に一生を捧げることが
自分にとって仕合せなのか不仕合せなのか。
よくよく考えることを お勧めしたい。
▼▲“一流企業”のホームページには法令順守が明記されてはいるが……そんなことはなさそうである
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