囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

わしは、聞いとらんぞ!

2021年03月14日 | ●○●○雑観の森

 

 

 

根回しや忖度の苦労はやってみて初めて分かるもの

 ~ 攻めより守りが奥深い、という実感 の巻】

 

 


四十年ばかり勤め人をやってきて

いつから白髪が増えたかといえば、

東京・大阪でそれぞれ広報担当を

仰せつかった頃だったと思う。

本業ではなかったが、

十年ほど、さまざまな出来事に遭遇し、

良い体験?をさせていただいた。

 

CMを作ったり、キャンペーンイベントを仕切ったり、

といった「表」の話はどちらかと言えば気楽だったが、

外部からの社業への攻撃やら従業員の不祥事を

人知れず処理するのは、メンドー極まりない。

裏社会との接触やら、興信所やケーサツとの調整やら、

顧問弁護士との協議やら、裁判の傍聴やら。

そのうえ、

メディアの取材に答えたり、答えなかったり、

はぐらかしたり、ごまかしたり。

 

そして、お江戸と上方の文化の違い。

経験して初めて分かったことだが、

「敵」は内部にこそあり。

エライさんが多い東京では

「わしは聞いていない(=聞かされていないぞ)」

という横やりが飛んでくる。

根回しを念入りに、十二分に行き届けねば

何をするにも抵抗勢力が足を引っ張ってくる。

「いっちょかみ」の登場人物が多いのである。

 

江戸時代の城勤めの武家の苦労が偲ばれる。

現代では行政官だけでなく

民間企業の「内務官僚」だって気疲れする。

歳をとると時代劇にひかれるのはこの辺ではあるまいか。

火付盗賊改方・400石旗本が活躍しても

出世がかなわなかったワケは

その辺にあったのだろう。

 

修羅場ようの経験は、ブログや趣味でも

それなりに生かされている。

 

 


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