【カオスの世界の巻】
■1956年8月生まれのシンガー・ソングライター谷山浩子とは、むろん一面識もないが、同年同月生まれのわたしにとって「永遠のアイドル」の一人である。
■ただし「一人カラオケ専用」であって、オジサンたちの前で歌うのは、はばかれる。おそらく、ほとんどは彼女の歌を知らないはず。
■メルヘンの中にちょっぴりホラー感漂うカオスの世界。CMソング「風になれ~みどりのために~」なら耳にしたことがあるかもしれない。「ねこの森には帰れない」「河のほとりに」「お早うございますの帽子屋さん」あたりになると、ファン専用御用達だろう。
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■その浩子様が最近こんなことを書いていた。
五線と音符からなる「バイエルピアノ教則本」は定番のピアノ入門書だが、子どもには無味乾燥で退屈。私が通っていた教室では、音階ごとに色が塗れる教材を使っていた。しかも歌詞が付いていた。小学5年まで教室に通い、中学生になると自作の曲をレコード会社に持ち込んだ。すべてはこの教本のおかげ。白黒の「普通のバイエル」だったら、音楽の道に進んでいたのかな、とふと考えてしまう。<以上、要旨>
■わたしも、ふと考えた。
■黒石と白石が複雑に置かれた19路盤の世界は、初心・初級者のハードルを高くしている。とっつきにくいのである。数年前、囲碁再開の準備として棋譜並べを始めたものの、数字を見つけるのがやっと。これでは続かないと思い、棋譜本を拡大コピーし、色分けして使ってみた。譜の最初の手は赤丸を付け、最後の手は赤ペンで四角に囲んだ。終盤は「10手ごとに譜分け」した。そうしてやっているうち、次第に棋譜並べが楽しく思えるようになってきた。
■ブログでは偉そうに「カベ突破道場」なるものを開設しているが、わたしが一番申し上げたい勉強法とは「工夫して自分にあったやり方を見つける」ことである。道場のあれこれは、そのまま使えるよう工夫しているつもりだが、所詮わたしの試行錯誤の結果である。これをヒントとして、自身の棋力向上に役立てていただければ幸いである。なお数人の「門弟」各位は趣旨を承知し、それぞれで工夫を凝らし、棋力向上の途についている。
■浩子様に改めて賛辞を送る次第である。