囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

京都13番路地をゆく㊦

2021年07月14日 | アウトドアにて

 

木屋町から入る

 

▼路地を入り、振り返ると木屋町通。茂みで高瀬川が隠れている

 

▼こんなところがあったのか(そういえば、あった)

 

▼昼と夜の顔はまったく違う

 

▼もうすぐ通り抜ける。振り返っても、やはり「あの店」はない

 

先斗町に抜ける

 

 

 

 

かつて、わたしの深夜食堂があった場所 の巻】

 

 

今となっては昔のことだが――

ぼくの好きなおじさん♪ の面影

 

平行して南北に伸びる木屋町通先斗町通

鴨川高瀬川に挟まれた二つの狭い通りである

その間を、いくつもの路地が結ぶ

東西の細い道には通し番号がふってある

 

わたしのその店は

四半世紀前には確かにあった

「13番路地」のなかほどに

 

無口で朴訥なマスター

琵琶湖畔の自宅から

夕方に店に入り

翌朝に暖簾を下す

 

深夜食堂

酒と数品を提供するだけで

殺風景な店内に音楽もかかっていない

街の喧騒は遠く

店内は静寂に包まれている

 

マスターは苦労人だったのだろう

聞けば、ぼそぼそと語るのだが

何を話したのか

記憶が判然としない

 

ただ一つ

はにかむ笑顔の相槌だけが

目に焼き付いている

 

 



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