囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

ピアノが弾けたなら

2019年05月23日 | ●○●○雑観の森

懐かしい縁台将棋の風景 の巻】

■「縁台将棋」なる昭和の文化があった。

■夏の夕、縁台と将棋盤を庭先や路地に持ち出して一局。ビールを飲みながらもあり、銭湯の後の湯涼みもあり。通行人が観戦し、時に横から口を挟む。これはこれでありだった。牧歌的な時代の風景である。だが時は移り、縁台と共に姿を消していった――。

■気軽に指すことができるため庶民に人気だった。指し手の棋力は低いことが多く「あまり上手でない」というニュアンスもあった。中国では今でも、街角でオジサンたちがシャンチー(中国象棋)を指す姿が見られるようだ。  

       ◇

■神戸市が駅ビルや地下街に「ピアノ」を置き、市民が自由に弾いている。欧米で人気の風景だが、同市は今年1月から試験導入。好評のため5カ所に拡大した。ピアノは小学校などで使われなくなった古いものを再生利用している。

■市の人口は「政令市7位」に転落した。長らく5位を守ってきたが、2015年国勢調査で福岡市に追い越されたことが分かり、さらに首都圏ベッドタウンとして人口増を続ける川崎市にも抜かれた。

■分析によると、主因は加速度的に進む東京一極集中の影響。かつては東京に人口が流出しても四国や九州からの流入でカバーしていたが、首都圏転出数にだんだん追い付かなくなった。

■もう一つの原因は「地方の中心都市ではない」という立ち位置。九州の福岡、中部の名古屋、北海道の札幌、東北の仙台、そして関西は大阪。近隣の大都市間競争でも優位に立てず、このままでは人口減に歯止めがかからない。

       ◇

■「街角のピアノ」は、若い人が住みたくなる街を目指す施策の一端だそうだ。大きなプロジェクトではないが、素敵な取り組みではないか。(もしもわたしがピアノが弾けたなら、もっと素敵だが……) ピアノでも、将棋でも、街角に「文化のもと」があれば、何かが変わっていくのは間違いない。

 

 

▼もちろん年一度のビッグイベントもいいけれど……

「ジャズストリート」などの公式ガイドブックを配るボランティアと市民ら=JR高槻駅南側デッキで5月3日

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。