【みずから石頭を割れない秀才たち の巻】
役人の世界は前例踏襲主義である。
今までの「判例」に沿ってやれば
しくじる「確率」は確かに低い。
それで済んだ時代もあった。
忘年会、新年会、送別会、歓迎会も
やめるという選択肢ができない。
「やめておきましょう」と言えない空気が
職場に漂っているのであろう。
これが、永く形成されてきた
官吏の遺伝子なのである。
しかし、いつも、いつも
没個性・没批判でいいのだろうか。
判で押したようなことばを繰り返すのが
仕事といえる時代はとうに去った。
国会中継が、滑稽に映って久しい。
◇
牛は牛連れ座頭は瞽女(ごぜ)を口説き
という江戸川柳がある。
心を通わせる者同士が相求めて連れ立つ
という意味である。
鎌倉時代から使われていたようで
謡曲「鉢の木」で有名な執権
最明寺入道時頼の歌にも
褒めそしる人のふるまい見るときは
牛は牛連れ馬は馬連れ
とある。
「清水物語」にも、
水と水とはあつまり易く
火と火とは伴ひ易し
いやしき言葉にも
牛は牛づれといへる詞(ことば)あり
とある。
随分と古くから使われていたようである。
昨今は皮肉を込め、
いじる時に用いられ
気にくわない連中のことを
「牛は牛連れさ」とか
「類は類をもって集まる」とか。
オレを連中と一緒にしないでおくれ
という時に使うのである。
▲ 昼はこれらを作り、夜は宴会か ▼
宴会を控えろ
という側が
控えられない?
オレたちは特別
ってか
きっと、この先の
年末年始や
年度末年度初めも
同じことの繰り返しか
言うは易し
行うは難し
公僕の世界にも
意識改革の日が来るのか